ホム100形
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 ホム100形は1965年以降に製造されたバラスト輸送用の貨車である。全長8.5m級、15t積載の2軸ホッパ車であり、同時期に国鉄で製造されていた4軸ホッパ車であるホキ800形を、より小型化したような外観となっている。車両形式は国鉄の貨車に準拠しており、ホッパ車(ホ)・積載重量15t(ム)が「ホム」という形式の由来となった。当初は3両が日本車輌で製造され、1967年までに6両の陣容となった後、1984年には自社新川工場で同形態の車両3両が増備され、結果としてホム100形は総勢9両の陣容となった。主に夜間のバラスト輸送に使用され、日中は犬山駅構内や矢作橋駅等に常駐し、また運用時は電気機関車に連結されて走行するが、中でも矢作橋駅に常駐しているデキ400形でのプッシュプルで使用される機会が多かった。ホム100形は製造初年から35年という長きに渡り名鉄のバラスト輸送を支えてきたが、2001年にJR東海からホキ800形を購入し、ホキ80形として使用を開始すると7両が余剰となって同年中に廃車されている。尚、うち3両は豊橋鉄道に譲渡され渥美線のバラスト輸送用に転用されたが、こちらも2004年には使用を停止している。名鉄車両としてはホム106・ホム107の2両が残ったが、本線系統のバラスト輸送が全てホキ80形によって置き換えられたことに伴い、揖斐線系統に転属した。因みにこの転属後は「ホム」の表記が消されている。揖斐線では黒野駅構内に常駐し、既に在籍していたト1形と共に同線内のバラスト輸送に使用されたが、2005年の揖斐線廃止によってお役御免となって全車廃車された。現在は豊橋鉄道に譲渡された3両が渥美線高師駅付近に留置され、その姿をとどめている。

 2005,03,22 黒 野★