SK300形
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 SK300形は嵯峨野トロッコの輸送力増強を目的に1998年に1両のみ導入されたもので、2025年時点で使用されている車両の中では唯一後年に配備されている。嵯峨野観光鉄道の他の客車と同じくトキ25000形の台枠、台車を流用して全長14m級の車体を新造したもの(側扉・扉開閉装置は引き続き50系客車の発生品を使用)だが、既存の車両よりもオープン構造となっている点が特徴である。車内はナラ材を用いたボックスシートが展開するほか、乗降扉付近には車椅子スペースも備えられている。側面は窓がなく、転落防止用のポール・桟と格子で構成されている。更に車椅子スペースを含め、座席下は格子状の金網張りで線路まで見える構造となっており、総じて車外の空気や音を存分に堪能できる車両となっている。また天井は電球の搭載されている中央部を除き強化ガラスが採用されており、上部の眺望性も確保されている。本車の営業運転開始後は、基本的に機関車次位に本車が連結されるようになっている。本車は「ザ・リッチ」という愛称がつけられており、その特性上雨天時は座席販売を行わないため、当日券のみの販売となっている。他の車両と同様、2026年シーズンを以て営業運転を終了し、後継車両に置き換えられる予定となっている。

 2015,03,28 嵯峨嵐山


2025/11/09