SK200形
トップページ鉄道写真図鑑嵯峨野観光鉄道>SK200形
 SK200形は1991年の嵯峨野観光鉄道開業に合わせて配備された客車の一つで、1960年代に製造されたトキ25000形無蓋貨車の走り装置・台枠を流用し車体を新造したものである。車体は全長14m級で、当時存在したJR西日本の鷹取工場で製造された。ドア・扉開閉装置は50系客車の発生品が流用されているが、戸袋はなく外吊り式に近い形になっている。嵯峨野観光鉄道線内には機回しを行う設備がないため、車長の都合上機関車は片側(トロッコ嵯峨側)にしか連結できず、この問題の打開のため、SK200形は日本では珍しい制御客車として製造されており、トロッコ亀岡方に運転台を備えている。先頭部は3面折妻状となっており、ガラスが多用されている。前照灯は中央窓の上部、尾灯は左右窓の上部にそれぞれ設置されている。運転台はツーハンドルマスコンハンドルで、引き通し線を通して本車からDE10形の動作を制御できるようになっている。その他、保安装置としてATS-Swが搭載されている。側窓は当初汎用的なサッシであり、これはSK100形の密閉型と同様であった。車内はナラ材を用いたボックスシートで、こちらも基本的にはSK100形の密閉型車両に準じた内装となっている。なお、側窓については、2000年のリフレッシュ工事に伴い大型化されており、前頭部を除く外観デザインはSK100形と統一されている。トロッコ亀岡方の先頭を飾り、開業以来保津峡観光のシンボルとして使用され続けてきたが、製造から35年、走行機器類は50年以上経過しており老朽化が進行していることから、2026年のシーズンを以て現役を退き、後継車両に置き換えられることとなった。

 2015,03,28 トロッコ嵯峨〜トロッコ嵐山


2025/11/09