SK100形
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 SK100形は1991年の嵯峨野観光鉄道開業に合わせて配備された客車の一つで、1960年代に製造されたトキ25000形無蓋貨車の走り装置・台枠を流用し車体を新造したものである。車体は全長14m級で、当時存在したJR西日本の鷹取工場で製造された。ドア・扉開閉装置は50系客車の発生品が流用されているが、戸袋はなく外吊り式に近い形になっている。トロッコ列車の中間に連結される本形式は、側窓を持たず、桟及び保護棒取り付けたオープン構造となっている0番台2両、汎用型のサッシを側窓に取り付け密閉型とした10番台1両という3両で構成されていた。いずれも外装は赤とオレンジを基調とし、オレンジ色の部分に幾何学模様をあしらった特徴的なものとなったが、編成全体でこの外装で統一されている。車内はナラ材を用いた4人掛けのボックスシートとなっており、天井部に裸電球を取り付け、典型的なトロッコ列車然とした内装となっている。2000年のリニューアルに際し、3両とも開口部を拡大の上大型の窓を取り付ける改造が施されており、併せて0番台にはベンチレーターが新設され、結果的に3両ともほぼ同様の外観に揃えられた。一部の車両は車椅子スペースが新設されている。他車と同じく、長らくの間保津峡観光のシンボルとして使用され続けてきたが、製造から35年、走行機器類は50年以上経過しており老朽化が進行していることから、2026年のシーズンを以て現役を退き、後継車両に置き換えられることとなった。

 2015,03,28 トロッコ嵯峨〜トロッコ嵐山


■Variation
 SK100-11号車は当初から密閉型客車として製造されており、側窓に汎用的なサッシが取り付けられていたが、2000年のリニューアルで他の車両と同じく窓が大型化され、外観上は殆ど差異がなくなった。なお、本車はリニューアルの際に車椅子スペースが新設されている。

 2015,03,28 トロッコ嵯峨〜トロッコ嵐山
2025/11/09