デオ810形
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 1993年登場。長年使用されており老朽化していたデナ21形の置き換えを目的に導入された車両である。前年まで製造されていたデオ800形の増備車という位置づけの車両であり、車体形状などはデオ800形第2編成に準じているが、こちらは主電動機などの機器類が、京阪500形の700形への更新の際に余剰となった発生品を用いている点が特徴で、デオ800形が2Mユニット方式であったのに対し1M方式となっている。これに伴い、集電装置は各車両の上に設置されており、下枠交差型パンタグラフが叡山電鉄では初めて採用された。また、車輪径の長さがデオ800形より短く、それにより床面高さもやや低くなっている。2Mユニット方式ではないことから、車両番号は全て連続しており、すべて810番台の車号におさまっている。車内はデオ800形と同じくオールロングシートだが、1994年以降に製造された編成については車椅子スペースが新設された。なお、当初はワンマン運転には対応せず、2004年の全車ワンマン運転開始に合わせて対応している。デオ810形は1995年までに2連3本が落成し、それによりデナ21形は全廃となっている。なお、外装は1994年製の813編成まではクリーム地にコバルトブルーと追加1色(811編成は黄緑、813編成は藤色)のラインが配されたものとなっているが、最終増備の815編成は当初アメリカ人デザイナーによる特別塗装が施され、「エコモーション・トレイン」という愛称が付けられた。現在に至るまで三者三様の姿であり、鞍馬線系統における主力車両の一翼として活躍している。

 2015,11,23 宝ヶ池


■Variation
 1993年、デオ810形として始めに製造された811編成。帯色がコバルトブルーと黄緑の2色となっている。なお、同編成には車いすスペースの設置はされていない。

 2017,09,24 宝ヶ池
 最終増備の815編成。当初は「エコモーション・トレイン」という愛称で特別塗装となっていたが、2003年からは新たなイラストが描かれ、「ギャラリートレイン・こもれび」という愛称となった。イラスト塗り替えに際しデオ800系列では初めて排障器が取り付けられており、以降10年以上に渡り本編成のみ取り付けられていた。

 2015,11,23 宝ヶ池
 排障器が取り付けられた813編成。815編成以外は長らく排障器が取り付けられていなかったが、2017年になり取り付けられている。

 2018,09,23 出町柳