TKT8000形
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 TKT8000形は、1988年のJR中村線転換を受けて製造された、土佐くろしお鉄道では最初の車両である。全車とも新潟鐵工所で製造されており、全長17m級の所謂「NDC」の一車両であるが、土佐くろしお鉄道では沿岸部を多く走行することから、腐食防止を目的にFRP製の前面部を除きオールステンレスで製造されている。ステンレス製の車両の導入は国鉄転換線の第3セクター鉄道の中では珍しく、同車が第1号となった。車内は大半の車両が転換クロスシートとロングシートの混在したセミクロスシートとなっており、全体的にはロングシートの比率が高くなっている。尚、転換クロスシートの部分のみ、側窓が大型化されており、眺望性が良くなっている。いずれの車両にも、中村・宿毛方には乗降扉背後にトイレを設けており、その部分には窓がない。中村線転換時は5両(8001号車〜8005号車)の陣容であったが、その後1997年には宿毛線が開通したことにより2両(8011・8012号車)が増備され、1999年にも輸送力増強用に1両(8021号車)が増備され、現在は8両の陣容となっている。最終増備の8021号車のみイベント対応車としてオールロングシートとなっている。尚、前期車5両と後期車3両では機関に変更が生じており、前者は出力250PS、後者は出力330PSのものが採用されている。登場時は前面が白色、側面は無地であり濃淡ブルーのラインが配されたものとなっていた他、各車両に愛称が付けられており前面と側面にマークを掲げていたが、2006年に8021号車に全面ラッピングが施されたのを皮切りに、他の7両も2012年以降、沿線自治体をPRするラッピングが施されたため、オリジナルの姿を有す車両は消滅している。現在も8両すべて現役であり、中村線・宿毛線の普通列車として使用されている。

 2013,12,30 中 村


■Variation
 1997年、宿毛線開業に際して製造された8011号車。8012号車も同時期の製造である。同車は機関出力が330PSに増大している他、当初より車内に車椅子スペースを備えている。現在8011号車は四万十町の全面ラッピングが施されている。

 2017,12,31 窪 川
 1999年、最後に製造された8021号車。同車のみ「宝くじ号」となっており、車内はイベント対応のオールロングシートとなっているが窓配置に大きな変化は見られない。製造当初は他の車両と同じ姿だったが、2006年にやなせたかし氏のデザインによる全面ラッピングが施され、「だるま夕日号」という愛称がつけられた。

 2013,12,30 宿 毛