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2005年登場。同年3月を以て全廃となった名古屋鉄道600V線区の車両のうち、モ590形2両の譲渡を受けたものである。モ590形は1957年に製造された全長12m級の単行車であり、美濃町線新関〜美濃間や徹明町〜日野橋間を中心に使用されていた。2000年に2両が冷房化を受けており、車両の大きさもほぼ合致していたことからこの2両が冷房化を推進していた土佐電気鉄道に導入されている。譲渡に際してはアルナ車両で改造が施されており、土佐電気鉄道では使用されない後位側の扉及びステップの撤去や行き先表示器のLED化等が行われている。ただしスカーレット一色の塗装や車番は変わっておらず、名鉄時代に近い姿のままで導入されたことで、土佐電気鉄道では異彩を放つ車両となった。土佐電気鉄道では2005年12月より営業運転を開始しており、当初は桟橋線で使用されたが、後に後免線・伊野線でも使用されるようになり、全線でその姿を見ることができるようになった。2009年には前面窓及び側面上部窓がHゴムでの固定となり、同年にはICカード乗車券にも対応。更に2012年には592号車の車番表記が変更になる等徐々にその姿を変えつつあるが、現在も尚名鉄時代の面影を色濃く残す存在であり、他車に混じり主力車両の一つとして活躍が続いている。尚、土佐電気鉄道は2014年10月から高知県交通・土佐電ドリームサービスと合併して新会社「とさでん交通」となっており、同車も新会社の所属となっている。
2013,12,30 桟橋通四丁目〜桟橋車庫前 |