デヤ750形
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 1971年登場。レール輸送の効率化を図るべく製造された電動貨車である。車体は国鉄の配給車に似た車体が新造されたが、下回りは神鉄黎明期に製造されたデ101形のものを流用しており、釣り掛け駆動方式となっている点が特徴である。2両で1編成を組み、電気系統としては1両ごとに独立しているがコンプレッサーなど片側の車両にしか搭載していない機器もあり、単車での走行はできない。当初は台車も種車のイコライザー形台車がそのまま流用されていたが、こちらは1981年に交換されている。前述の通り車体は国鉄配給車に似ているが、荷台には各車共に5tクレーンが設けられている。作業時に用いるものであるが、万一走行中にクレーンが定位置から外れた場合は非常ブレーキが作動するような仕組みになっている。登場時から2両のみの存在で登場時よりレール及び枕木輸送を中心に使用されているが、他の事業用車が廃車となった今でも在籍している。そのため2011年の電気機関車廃車後は営業線上を走行できる唯一の釣り掛け駆動車両として貴重な存在となっていた。普段は鈴蘭台に留置されており深夜帯に走行することが多いが、稀に道場車庫等他の場所に留置されている場合もある。現在は後継のモーターカーが導入されているため運用を離脱しており、しばらくの間休車状態となっていたが、2013年に除籍、翌2014年3月に解体されている。この結果神戸電鉄からは車籍を有した事業用車は全て廃車された。

 2008,03,07 鈴蘭台