6000系
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 6000系は2008年に登場した、5000系以来14年ぶりとなる新形式車両である。既存車両と同じ全長18m級の3扉車だが、その外観はフルモデルチェンジされており、車体は神戸電鉄の車両としては初めて軽量ステンレス製となった。また、その車体幅は従来車に比べて100o拡大している。塗色は黒が基調となっており、前面は所謂「ブラックフェイス」を採用、側面も黒帯を基調に、コーポレートカラーである赤と金色のラインが配された、全く新しいものになっている。行き先表示器はフルカラーLED、集電装置はシングルアームパンタグラフが採用され、いずれも神戸電鉄では初めての採用となった。制御方式では初となるIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されており、急勾配を多数有する線区を走行することもあり、同時期に製造された車両としては珍しく4両全車が電動車となっている。制動は電気指令式だが、前述の急勾配区間の走行に鑑み回生ブレーキの他に発電ブレーキと保安ブレーキを備える。この発電ブレーキには神戸電鉄で初めてブレーキチョッパを採用し、回生失効の防止と回生率の向上が図られている。また、5000系と同じく定速運転機構を備え、勾配区間での安定走行に寄与している。車内は同時期に親会社の阪急で導入が進んでいた9000系に準じたものであり、座席は片持ち式ロングシートとなった。扉鴨居部には千鳥配置で15インチの液晶表示器が2基設けられたが、これも神戸電鉄では初採用となっている。車内の貫通扉は自動式となっているが、この点も阪急9000系に合わせられている。なお、床面高さは5000系と比べ40o下げられており、乗降の差異の段差低減に寄与している。運転台は横軸の2ハンドルマスコンとなっているが、2000系や5000系の計器類がLEDであったのに対し、こちらは視認性向上の観点からアナログ式に戻っている。6000系は2008年6月に営業運転を開始し、2010年には一部仕様が変更された第2編成が8両の陣容となったが、以降の増備は3連となった6500系に移行している。6000系は4連のため公園都市線の定期運用には就かないが、それ以外の線区では主力車両の一翼として活躍している。

 2014,09,15 鈴蘭台
2016/09/22