8400系
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 1969年登場。奈良線の昇圧を控え、昇圧対応及び輸送力増強用に製造された通勤型車両である。車体と性能は8000系の後期車両に準拠しており、車内にはラインデリアを設けている。製造当初から3連以上での編成組成を考慮した設計となっており、主電動機及びコンプレッサーの出力・容量が増強されているところが8000系との相違点となっている。8400系として製造された車両の他、中間車1両は8000系から編入されており(1972年に起きた爆破事故で被災した編成のうち、制御車1両を中間電動車に改造している)、全体としての陣容は55両となった。当初は行き先表示器は非設置で非冷房であったが、1978年より冷房化が始まり、更に1983年からの車体更新では前面・側面に方向幕が取り付けられた。尚、この間に一部編成を除き8800系と同様の回生制動併用界磁位相制御方式へと改造されている。2004年以降、一部編成の廃車が始まっているが、ほとんどの車両が現在でも第一線で使用されている。

 2009,03,15 大和西大寺


■Variation
 8400系のうち、3連を組む一部の編成には1992年以降にワンマン運転対応化改造が施工されており、田原本線でのワンマン運転に使用されるが、田原本線の運用に就かない時は他車に混じって本線系統でも使用され、優等始業に就く姿を見ることもできる。尚、この編成の中間車は元々8000系だったものが1972年に発生した爆破事故を契機に8400系に編入されたもので、車体形状が異なる。今や全廃してしまった8000系初期車の貴重な生き残りである。

 2008,08,06 鶴 橋