2610系
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 1972年登場。戦前期より長年に渡って長距離運用に使用されていた2200系の置き換え用に製造された車両である。車体及び車両性能は1970年に登場した2600系に準じており、20m級の4扉クロスシート車両であることも同じだが、こちらは製造当初より冷房が搭載されており、バックレストの大型化やモケット張りの座席の採用、シートピッチの拡大など各種変更がなされており、サービス向上が図られている。ただし肘掛がなくシートピッチも狭かったことから乗客からの評判は芳しいものではなかったという。また、1973年に製造された車両からは当初から行き先表示器も装備した。1976年までに4連17本が製造され、2200系に代わり長距離運用の主力車両となったが、より長距離輸送に特化した5200系が営業に就くと、こちらは1991年以降、順次一部を除きロングシートに改造されて現在に至っている。ただしトイレ撤去などは行われていないため、現在も全車が長距離運用を中心に使用されている。尚、ロングシート改造車であってもトイレ前の一区画はシートピッチを変更の上ボックスシートが残されている。また、1996年以降には3編成がL/Cカーに改造されており、こちらも長距離運用を主体に運用されている。全編成とも複数回の更新が施工されており、製造から50年経過した車両もある中、2022年の時点で1両の廃車も発生せず、主力車両の一翼として活躍が続いている。

 2022,07,17 伊賀神戸


■Variation
 2621F・2626F・2627Fはデュアルシートを搭載したL/Cカーに改造された。このうち1996年に改造された2621Fは試作的要素が強く、同編成での試用の結果5800系に採用されるに至った。これら3編成は名古屋線の急行を中心に使用される。

 2009,03,19 近鉄四日市
2022/07/17