22600系
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 2009年登場。従来近鉄特急の主力車両として使用されてきた12200系の老朽化に伴う置き換えと、更なるサービスアップを目的に製造された車両で、標準軌線としては22000系以来となる汎用特急型車両であり「Ace」の愛称を持つ。先代「ACE」である22000系の面影を残した鋼製車体が採用されており、塗装も従来車に準じているものの、全体的に車体がより大型化されており、居住空間を最大限生み出すように工夫されている。また側窓もより大型になり、眺望性の向上も図られている。前面はより丸みを帯びた形状となり、ヘッドライトにHIDを採用し行き先表示器にはフルカラーLEDが導入されている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御で、回生制動を備える他青山峠等の勾配線区走行に対応し勾配抑速ブレーキや回生失効対策の発電ブレーキも備えられている。全体的な性能は21020系に準じており、編成のMT比を1:1とすることで従来の汎用特急型車両に比べて経済性を向上させている。尚、集電装置は汎用特急型車両としては初めてシングルアームパンタグラフが搭載された。客室は「ゆりかご型」と呼ばれるリクライニングシートの改良系が1050mmピッチで展開しており、全席にACコンセントを設け、更に私鉄特急では初めてトイレにウォッシュレットを採用するなど、従来車に比べ大幅なサービスアップを実現させている。ただしデッキ扉上部の車内案内表示器は液晶ではなくLEDのものが取り付けられている。また、22600系のみ車内は全席禁煙となっており、喫煙コーナーを分離させている点も従来車には見られない特徴である(喫煙コーナーの設置、全席禁煙化については後に12200系以外の形式にも波及することとなる)。22600系はまず2008年度に4連2本・2連1本が落成し、2009年4月より営業運転を開始した。尚、4連は今のところ2本のみであり、現在は2連編成の増備が続いている。近鉄特急の新しい主力車両であり、他車に伍して各線で活躍している。尚、一部の編成は2012年以降阪神電鉄への直通対応工事が施行されており、施行車は2014年より団体列車扱いながら阪神電鉄への直通運転を行うようになり兵庫県でもその姿を見ることができるようになった。

 2012,12,24 桑 名


■Variation
 塗装変更された22600系。2016年より漸次塗装変更が進んでいる。なお、22600系では高安検車区に所属する4連2本・2連2本に対し阪神電鉄への直通対応化改造がなされており、団体専用車両としての扱いではあるが三宮まで乗り入れることがある。

 2018,01,02 青 木