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2010年登場。経年の進んだ16000系の一部取り換えを目的として導入された特急型車両であり、吉野特急用の車両としては14年ぶりの新型車両となった。同時期に標準軌線区用に製造された22600系の狭軌線仕様車という位置づけであり、車体形状・内装ともに22600系とほぼ同等となっている。改良型ゆりかごシートの導入や車内へのコンセントの設置、客室内の全面禁煙化及びそれに伴う喫煙ルームの設置、サニタリースペースへの温水洗浄便座の採用など、22600系で採用されたアコモデーションをそのまま引き継いでいるため、従来の吉野特急車両と比べて大幅なサービスアップが行われている。なお、22600系の2連編成ではサニタリースペース・喫煙ルームのいずれもTc車に設置しているが、16600系では喫煙ルームはMc車に設置されたため、扉・窓配置は22600系とは異なっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、この点は22600系と共通だが、本形式の制御機器は通勤型車両の6820系で採用されたものをベースとしている。また、抑速ブレーキ・回生ブレーキのいずれも備えているが、標準軌線系統ほどの連続急勾配区間がないことから、22600系で搭載されている抵抗器(回生失効時に発電ブレーキを維持するために用いる)は搭載されていない。また、営業最高速度も110km/hに抑えられることから、ヨーダンパの取り付けも行われていない。この16600系は2連2本の4両が製造され、2010年6月から営業運転を開始した。以降の増備も予定はされていたが、現状ではこの陣容のまま推移している。なお、新塗装化は2016年から翌年にかけて行われた。
2019,05,05 橿原神宮前 |