7000系
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 1984年登場。非冷房で接客設備の劣っていた2010系等の普通列車用車両の置き換えと、相模原線延伸等による輸送力増強を目的に製造された通勤型車両である。それまで製造されていた6000系をベースとしているが、こちらは京王線の車両では初めてオールステンレス車体が採用されている。軽量ステンレス製となっているが、初期に製造された車両はコルゲート車体となっている。前面はFRP製で、初期の車両は当初ステンレス部分と同じく銀色に塗装されていた。帯は登場から長らく臙脂色の帯を巻いていた。制御方式は当初界磁チョッパ制御方式が採用されており、基本的に6000系と同じである。なお、補助電源装置は初期編成はMG、それ以外はSIVが採用されている。車内はオールロングシートで、着席区分が明確化されていた。モケットはオレンジ色、床色は黄色とオレンジの2色で、特に床の配色は後にJR東日本の103系延命車にも波及している。7000系は前述のとおり2010系等の置き換えを優先したため、初期の車両は5両編成を組んでいた。1987年からは8両編成の車両も製造され、以降に編成単位で製造された車両は前面がアイボリーに塗装された他ビードプレス車体が採用された。後に5両編成車の6連化も行われたが、編成増強で増備された車両は編成美を考慮しコルゲート車体で製造されている。以降も長編成化や増結用短編成の製造が続き、最終的には8000系と並行して増備され1996年までに190両が製造された。なお、最後に製造された車両は8連編成の中間に組み込まれ、京王の車両としては初めて10両固定編成を組成した。2000年までは基本的に各停中心の運用が組まれていたが、2001年のダイヤ改正からは種別が限定されなくなり、各停から特急まで幅広く充当されるようになった。2002年からはリニューアル工事が施工され、併せて同年からはリニューアルの有無を問わず帯色が8000系に合わせられている。2003年からはリニューアルの際にIGBT-VVVFインバーター制御への改造も行われ、9000系に準じた性能に改められている。リニューアル自体は2012年までに10年かけて行われており、制御装置換装以外にも袖仕切りの変更や車内案内表示器の変更(LED→17インチLCDまたはパッとビジョン)等、改造内容にも変化が生じている。界磁チョッパ制御方式のままリニューアルされた車両も2012年までにVVVFインバーター制御方式となり、この時点で6000系が引退していたことから京王線の車両が全てVVVFインバーター制御車両となった。車両によっては以降も編成替えが行われており、その度に車番変更も行われている。他形式に比べても車両番号の変遷が著しい形式ともなっている。2010年代中期まで全編成が在籍していたが、5000系(2代目)の投入に伴い、2017年より廃車が発生している。

 2007,12,15 武蔵野台


■Variation
 1987年から製造されたグループは8両固定編成を組み、20番台に区分された。このグループよりビードプレス車体が採用され、印象がやや変わっている。1996年には2両増結の上10両固定編成を組んだが、2001年まではラッシュ時中心の運用が組まれていた。現在は準特急や特急の運用もこなしている。

 2007,12,15 桜上水
 2連を組むグループは増結用で1994年以降に製造されている。新宿方は制御電動車で7400番台に区分されている。

 2011,01,18 桜上水
 7020番台のリニューアルは2007年から始まり、このグループからはリニューアルの際に袖仕切りが丸形に変更されている。ただし初期にリニューアルされた編成は車内案内表示器が設置されず行き先表示器が従来通り方向幕で、かつフルカラーLED表示器を設置できる箇所が準備工事にとどまっているなど暫定的な扱いとなっていた。

 2007,10,31 桜上水
 リニューアル工事が完了した7020番台。種別・行き先表示器がフルカラーLEDとなり、車内にも9000系9030番台と同様17インチLCDが取り付けられた。

 2012,08,31 つつじヶ丘
 元々10両固定編成を組む7020番台は10連5本の陣容だったが、2010年以降の編成組み換えにより更に10両固定編成を組む7000系が現れた。既存の編成と異なりコルゲート車体を有する編成が転用されており、車両番号は7020番台の続番に改番されている。この改番に伴い、「7777」というぞろ目車番を有する車両も現れた。

 2011,01,18 桜上水
 7000系のうち4連と2連の一部編成は、動物園線や競馬場線で用いるためにワンマン化改造がなされている。このうち7801編成は2000年にワンマン化改造が施された後6000系の予備車となっていたが、6000系引退後は動物園線専用車両として独自のラッピングが施された。このラッピングは2018年に変更されており、現在はフルラッピング仕様となった他、内装も動物を模したものに改められている。

 2019,05,11 多摩動物公園
2020/06/01