600形
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 1984年登場。大津線の車両体質改善を図るべく投入された車両で、260形及び300形の更新車である。種車の車体が流用されているが、前面部は新規のものが取り付けられており、傾斜した前面のスタイルが特徴の近代的な外観に仕上がっている。また改造に際し冷房装置も取り付けられており、大津線では初となる冷房車となった。下回りは全て換装されており、制御方式は本線の6000系と同じ界磁位相制御方式を採用。更に定速運転も行えるようになっている。1988年までに2連10本の20両が改造されたが、途中から窓形状が変更になる等各種の仕様変更がなされている他、種車によって車体形状が若干異なる。尚、改造は全て京阪錦織工場で行われている。その後1993年以降には京津線の昇圧に対応して複電圧に対応したものとなりそれに伴いブレーキが電気指令式ブレーキに変更されているが、同時にライトの形状が700形と同じものになり印象が変わっている。併せて車内に車椅子スペースが新規に設けられている。地下鉄直通に際して京津線から撤退した現在も全車健在であり、700形と共に石山坂本線の主力車両として活躍している。尚、石山坂本線では2003年からワンマン運転が行われており、同車もそれにあわせた機器類の追加搭載がなされている。

 2008,03,08 三井寺〜浜大津


■Variation
 坂本ケーブル開業80周年を記念し、2007年に坂本ケーブルと同じ色のラッピングが施された611編成。石山坂本線の車両はこのように全面ラッピングを纏うこともある。10年間この姿で活躍したが、2017年にもとに戻されている。

 2008,03,08 三井寺〜浜大津
 石山坂本線沿線が舞台の一つとなっている「中二病でも恋がしたい!」のラッピングが施されている609編成。近年は「けいおん!」や「まんが日本昔ばなし」といったアニメとのコラボラッピングを施される機会も多い。なお、600形のうちこの編成以降種車が260形となり、前面デザインが変更されて窓がパノラミックウィンドウとなった。

 2014,04,27 近江神宮前
 大津線開業100周年を記念し、2013年より旧特急塗装に塗り替えられた603編成。大津線においても260形や300形等、600形の種車となった車両が実際に纏っていたことのある塗装である。既に8000系8030番台が引退したため、男山ケーブルと共に同塗装を纏う希少な存在となっていたが、2016年3月に元の塗装に戻されている。なお、600形のうち初期の4編成8両のみ300形から改造されており、前面窓がパノラミックウィンドウとなっていない。

 2014,04,27 石山寺
 前照灯が交換された607編成。2008年の中之島線開業に際し、新たに制定されたCIが既存のKマークを置き換えている。また2016年より前照灯の交換が始まり白色LEDのものが新たに導入されている。2017年以降大津線の車両も順次新塗装化される事となり、旧塗装とLED前照灯の組み合わせがみられるのは短期間となる予定。

 2017,09,23 穴 太
 2017年9月現在の609編成。引き続きフルラッピングを纏うが、今度は「比叡山・びわ湖」の風景ラッピングとなっている。

 2017,09,23 穴 太
 「響け!ユーフォニアム」のラッピングが施された617編成。京阪沿線ゆかりの作品であることから、コラボラッピングが施されている。

 2019,11,22 京阪膳所
 新塗装に改められた600形。大津線の車両の中では最も遅くに塗装変更がはじめられた600形ではあるが、急速に塗装変更が進んでいる。

 2019,11,22 京阪膳所
 比叡山・びわ湖「山と水と光の廻廊」の統一デザインに改められた619編成。比叡山に向かう江若鉄道のバスや坂本ケーブルと同じデザインとなっている。石山坂本線の車両では今のところこの姿を纏うのは1本のみとなっている。

 2024,05,31 坂本比叡山口
2024/08/12