3000系
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 2008年登場。同年10月の中之島線開通を控え、同線に直通する快速急行用に製造された車両である。「風流の今様」をコンセプトとしており、円弧状の独特な形状となりそれまでの京阪車両とは一線を画す。車体はアルミ合金製であり、塗装は青と白を基調に銀色のラインが配されたこの車両独自のものとなった。フルカラーLEDは本形式で初めて設けられている。車内は転換クロスシートを中心に車端部にロングシートを設けたセミクロスシートで、混雑対策の為に運転席後ろを除き転換クロスシートは1+2列の配列となった。尚、シート生地には「エクセーヌ」と呼ばれるマイクロファイバー素材を鉄道車両として初めて採用している。扉鴨居部には京阪初の液晶案内表示器が設けられ、サービス向上が図られた。この他扉上の開閉表示灯も初採用である。中之島線開業までに8連6本が製造され、当初は快速急行中心の運用に就いていたが、その後の運用方針の変化により、ロングシート化された9000系に代わって特急運用を主体に就くようになり、更に2017年からは快速特急にも充当されるようになった。その為、現在では淀屋橋〜出町柳間の運用が主体となっており、本来の用途である中之島線にはあまり入線しなくなってしまっている。尚、中間車両を抜いた7連や5連、4連での走行も可能である。2021年3月のダイヤ改正からは8000系に次いで「プレミアムカー」を新造のうえ、組み込むこととなった。

 2013,07,21 関 目


■Variation
 営業運転開始前、7両編成で試運転を行う3000系。前述の通り3000系は編成の中間車を抜いた4連、5連や7連での走行も行えるが、現在のところは試運転及び臨時運用を除いては行われていない。ただし編成を短縮した状態で交野線や宇治線を走行した実績はある。

 2008,08,05 野 江
 貫通扉に愛称表示器が新設された3000系。2017年に施工されたもので、これにより特急運用時・快速特急「洛楽」運用時には専用表示がなされるようになった。この他、前照灯は2016年以降にLED灯に変更されている。

 2019,05,04 守口市
 プレミアムカー「3850形」を連結した後の3000系。8000系に導入された「プレミアムカー」が好評であることを受け、3000系にもプレミアムカーを連結することになり、2020年から翌年にかけて全編成に新形式となる3850形が新造された。本系列へのプレミアムカーの連結で特急や快速特急のみならず快速急行にもプレミアムカーが連結されるようになり、特急が停まらない寝屋川市や香里園などからの着席需要にも応えた形になっている。将来的にはプレミアムカーの2両化も計画されている。なお、余剰となった車両はセミクロスシートのまま13000系に編入されている。

 2024,03,09 門真市
 3000系のプレミアムカー「3850形」。8000系のプレミアムカーとは異なりこちらは新造車両である。3000系の他車とあわせるためにエレガントブルーを基調として、金帯を巻いたいでたちとなっている。側扉は出町柳方に1か所のみ設けられており、両開き扉となっている。側面の案内表示器は「infoverre WindowシリーズBarタイプ」と称する、複層ガラスの層の間に表示器を内蔵するという手法が鉄道車両では初めて導入されている。内装は1+2人掛けのリクライニングシートで、シートピッチは8000系と比べて20mm拡大した1040oとなっているが、新造車両と言うこともあり窓割と座席は一致している。また、座席そのものもクッション性を改善する改良が施された他、一部の座席には扉開閉時の対策からシートヒーターが設けられている。この車両は形式単独で2022年のローレル賞を受賞しているが、3000系という車両形式自体も2004年のローレル賞を受賞しており、同一形式が2度もローレル賞を受賞する快挙となった。

 2024,03,09 門真市
2024/03/24