|
2002年登場。経年となり老朽化していた1900系や2600系0番台の置き換えと、支線系統のワンマン運転を視野に入れて導入された通勤型車両である。車体デザインは、それまで製造された7200系や9000系に類似しているが、こちらは床面高さが20o下げられホームとの段差低減が図られた他、その影響から裾部の絞りがなくなり直線基調となった。塗装は従来の車両が纏っていた濃淡グリーンのツートンカラーではなく、ターコイズグリーン一色という専用塗装が施された。制御方式は京津線用の800系に次いでIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されている。なお、製造コスト低減もあり、集電装置やコンプレッサー等は、一部に1900系や2600系の廃車発生品が流用されている。また、ワンマン運転を見据えた準備工事も施されており、これは2007年以降に本設されている。車内は7200系と同等のロングシートとなっているが、こちらは製造当初からモケットが濃い青系となり、後に他系列にも採用された。車内案内表示器も7200系と同等のLED表示式で、扉鴨居部に千鳥配置とされた。なお、パワーウィンドウは廃された他、2006年に増備された車両では蛍光灯のカバーも廃された。10000系は2002年に4連3本が落成したのち、2006年にも前述の蛍光灯カバー省略や滑走防止装置の追設等の一部仕様変更が施された4連3本が落成し、4連6本の陣容となった。4両という編成から基本的には交野線、宇治線で用いられ、本線に直通する運用はイベント、臨時運用を除けばごく僅かに限られていたほか、一時期は全く本線の運用がないこともあった。交野線でのワンマン運転開始後は一時的に交野線に集約したが、宇治線がワンマン運転を開始した2013年以降は13000系の4連と共通運用とされ、再び宇治線でも定期運用されるようになった。その後7連の既存車両置き換えを目的に7200系・9000系の一部が8連から7連に短縮され、余剰となった中間車を本系列に組み込み7連の編成を増やす施策がとられたことから、2016年から翌年にかけて本系列も2本が7連になり本線に転用された。結果、現在は7連2本、4連4本の陣容となり、各線で主力車両の一翼として使用されている。
2019,07,15 中書島 |