DD502形
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 DD502形は、関東鉄道の前身である常総筑波鉄道が1956年に導入した液体式ディーゼル機関車で、日本車輌にて1両が製造された。既に常総筑波鉄道にはDD501形ディーゼル機関車が在籍しており、本形式はその続番となったが、形式は分けられている。全長11mのセミセンターキャブ構造となっており、同じ日本車輌が製造して国鉄が前年に試作導入したDD42形(後の常総筑波鉄道→鹿島鉄道DD900形)を短くしたような姿となっている。駆動方式はロッド駆動となっており、エンジンは当初機関出力450PSのものが1基搭載となっていた。なお、エンジンや変速機は1エンド側(取手方)のボンネットに収められている。登場当初は客貨輸送のいずれにも使用され、常総線のみならず当時大田郷から分岐していた鬼怒川線(1964年廃止)の貨物輸送にも充当された。旅客列車の気動車化が進むと貨物・工事列車の牽引に充てられるが、1974年の常総線貨物輸送廃止後も工事用機関車として水海道に残存し、とりわけ1977年より行われた取手〜水海道間の複線化工事に際しては資材輸送用の工事列車の牽引に充当され、その後の常総線の輸送力増強に大きく貢献している。なお、1971年に機関及び変速機が換装されており、機関出力は500PSへと向上している。以降も引き続き在籍し、工事列車の牽引やイベント列車の牽引、更に新造された車両の輸送にも用いられており、半世紀に渡り活躍してきたが、2005年のキハ2403・キハ2404号車の新造時輸送を最後に新造車の牽引からは撤退し、後に休車状態となり運用を離れた。現在も水海道車両基地にその姿をとどめ、車籍も残ったままとなっている。2016年には製造から60年を迎えたことで再度の整備が施されており、綺麗な状態で水海道車両基地の公開イベントにてお披露目されている。

 2016,11,03 水海道車両基地


■Variation
 2エンド側(下館方)は前面のグリルは設けられておらず、比較的のっぺりとしたスタイルとなっている点が特徴である。

 2016,11,03 水海道車両基地
2016/11/03