1100型
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 1936年登場。1000型に続いて製造されたボギー車であり、梅鉢車輛にて5両が製造された。全長11.4mと1000型に比して短くなっているが、前面のデザインが変更されて当時他の鉄道会社でも多く取り入れられていた流線型を取り入れ、更に側面も袖を絞るなど、従来車に比して洗練された車体となっている。本系列の特徴として、製造当初は路面電車の車両としては珍しく車内座席にクロスシートを備えていたことが挙げられる。流線形の車体とクロスシートを備えた内装から、当時は「ロマンスカー」と称されることもあるなど戦前製の車両としては花形的な存在であった。しかし戦中期になると徐々に製造当時の特徴は失われていき、更に一部車両は被災(のちに復旧)。また車内も通常のロングシートへと変更されてしまうなど、栄華を極めた時期は短い。しかし後に主力車両となる全長12mの1500型に近い長さである1100型自体は使い勝手が良く、全車とも車体更新やワンマン化改造を経て、1972年の路線廃止まで継続して使用された。現在は1104号車が現役最末期の状態のまま市電保存館に静態保存されている。

 2012,08,25 市電保存館