3100形
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 2017年登場。老朽化したモハ1形・モハ2形の置き換えを目的に製造された車両である。既に製造されていた3000形の片運転台仕様という位置づけで、愛称も3000形と同じく「アレグラ号」となっている。車体は前頭部等を除き軽量ステンレス製で、基本的な外観は3000形に酷似しているが、前述のとおりこちらは片運転台で、2両固定編成を組む点が最大の特徴といえる。また、3000形にない装備として、急カーブでの視認性向上を目的として排障器に補助灯が取り付けられている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されており、制動については急勾配・急曲線の多い路線特性に合わせ、回生制動と併用してブレーキ抵抗器による発電ブレーキも搭載している。車内も概ね3000形と同一で、座席は全てクロスシートとなっている。扉間は「クロスシートゾーン」、車端部は「展望ゾーン」に区分けられており、特に「展望ゾーン」は連結面も含め、ほぼ全ての窓が天井から足元までに渡る、高さ1,695mmの大型窓となっている。連結面の妻窓、貫通扉窓も大型窓となったことで、箱根登山鉄道の特徴である半径30mの急カーブを軋ませながら走る様子を間近に見ることができる。なお、編成間には貫通路が設けられているが、他の車両と同様非常時を除き通り抜けはできない。3100形はまず1編成が2017年5月から営業運転に投入されている。次いで2020年には更に1編成が増備されており、現在は2編成4両の陣容となっている。単独での運用の他、3000形を連結した3両運転も見られ、箱根登山鉄道における新たな主力車両として活躍を続けている。

 2022,08,18 強 羅


2022/09/13