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1927年及び1935年に製造されたチキ2形をルーツとする。1927年製の車両は木造で、1935年製の車両は半鋼製で落成したことからその形態は両者で大きく異なったが、主電動機がブラウンボベリ製で台車がSWS製と、共にスイス製のものを装備していたことにより、同一の形式名を名乗ることとなった。両者あわせて5両が製造されている。1955年より木造の車両は新造された鋼製車体に載せかえられ、1935年製の車両とほぼ同一車体となった。ただし1935年製の車両がリベット打ちであったのに対し更新車体は全溶接構造であるなど、工法・外観が一部異なっている。また、車体更新車は内装がセミクロスシートとなり、扉間の窓数が従来車に比べて多くなっている。1985年以降老朽化した下回りが換装され、全車それまでの釣り掛け駆動方式からカルダン駆動方式へと変わったが、1935年製の2両は1991年に廃車され、更に110号車が2017年に廃車されたことから、現在は108〜109号車の2両のみ残る(尚、廃車された111・112号車の走行機器類は2000系、110号車の走行機器類はモニ1形に転用された)。残存車は2001年以降車体更新が行われており、近代化が図られている。モハ2形は3000形登場までは箱根登山鉄道では唯一の両運転台車両であり、2両を連結して運用に入るかモハ1形の増結用として使用される事が多い。
2008,03,30 大平台 |