 |
1998年登場。「いおワールドかごしま水族館」の開館等にあわせ、輸送力増強を目的に製造された車両である。形式の「9700」は1997年度予算によって製造されたことに由来する。車両はアルナ車両製で、それまで製造されていた9500形とほぼ同一の車体が採用されているが、9500形とは異なりこちらは台車・走行機器類を含めて全て新製されている。完全新製は2140形以来であるが、こちらは2140形で採用されていた間接自動制御方式・カルダン駆動方式及び1軸ツーハンドルマスコンは踏襲しているものの、VVVFインバーター制御方式とはならずに抵抗制御が採用されている。集電装置は鹿児島市電の車両として初めてシングルアームパンタグラフが採用されており、これは以降の車両や2100系列等の他車にも波及しつつある。登場時の塗装は前述した「いおワールドかごしま水族館」をイメージした青と白を基調としたもので、前面窓周りは黒く塗装されていた。後に標準塗装が緑と黄色を基調としたものに変更されると同形式も同塗装に塗り替えられているが、現在は全面広告を纏うことも多くなっている。9700形は全2両の陣容であるが、このうち9702号車は2005年に行き先表示器がLED化されている。これは鹿児島市電では初の導入となったが、現在のところ9700形より前の形式には波及しておらず、現時点では異色な存在と言えよう。2両と少数派の存在ではあるが、全線にて主力車両の一つとして使用されている。 2014,08,02 鹿児島中央駅前 |
