5000形
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 1928年登場。1000形・3000形に次ぐ自社発注車両であり、3両全車が加藤車輛で製造されている。ウインドシル・ウインドヘッダーが取り付けられ、従来車に比べて全体的に角ばったデザインであり、また戸袋窓には丸型の窓は採用されなかった。全面貫通扉は横引きのものに変更さている。当初は制御車・片運転台車両として落成したが、戦後になり電動車が不足したことから、1953年に営団地下鉄の発生品を流用して電装化されている。また同時に両運転台に改められており、更に尾灯の位置が同時に変更された結果、現在に至るスタイルになっている。当初は全車両とも琴平線に在籍していたが、後に長尾線に転じている。ただし取り付けられていた電動機の出力が比較的高かったこともあり、琴電の自社発注車両の中では最も遅くまで琴平線に在籍している。1984年に1070形が竣工すると廃車が始まり、1985年と1998年に1両ずつが廃車された。現在はトップナンバーの500号車のみ在籍しており、現在は動態保存車両として時折本線上を走行する。尚、現在は旧型車標準塗装に塗り替えられているが2007年までは旧来の標準塗装を堅持しており、その塗装を纏う最後の存在であった。動態保存期間を含めると製造から90年以上経過する貴重な車両だが、維持管理上の問題などもあり、2020年のシルバーウィークを以て現役を退くことが決定している。そのとおり2020年9月に運用を終了し、現在は高松市内で静態保存されている。

 2005,08,07 片原町★


■Variation
 動態保存車両となって以降の500号車。2007年の検査入場で他の車両と同じ茶色とクリーム色のツートンカラーに塗り替えられている。同車が塗り替わった時点で旧型車両の定期運用は終了しており、以降は動態保存車両として団体運用や臨時運転に用いられることとなった。

 2015,05,03 仏生山
2023/03/01