E995系
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 元々世界初となるハイブリッド気動車の試作車として用いられていたキヤE991-1を種車とし、燃料電池駆動電車及び蓄電池駆動電車の試作車へと改造を施したものである。前身となるキヤE991形は2003年に東急車輌で製造され、「NEtrain」という愛称がつけられた(NEはNew Energyの略)。車体は全量20m級の軽量ステンレス製で、701系に類似した外観を有する両運転台車両である。701系とは異なり前面は非貫通構造となっている。本車で採用されたシリーズハイブリッドシステムは、発車時には蓄電池に貯めた電気で加速し、30km/hを過ぎた時点でエンジンを併用。力行では蓄電池からの電力とエンジンで発電した電力の双方を用い、減速・停止時には再度エンジンを停止して回生制動を効かせ、発生した電力を蓄電池に貯めて再度加速する際にその電気を用いるというものである。キヤE991形は宇都宮運転所に配置され、宇都宮線を中心に各種試験に供されたが東北地方でも試験が行われている。キヤE991形の試験結果は後にキハE200形やHB-E210形等のハイブリッド気動車に活かされている。ハイブリッド気動車の開発終了後は一旦除籍され、無車籍の期間中に燃料電池駆動電車の試験に供された。この時点でディーゼルエンジンをおろしていたことから車両の形式が気動車から電車へと代わり、E995系に改められている。燃料電池試験については長野総合車両センターでの試験が行われた後、2021年に導入されるFV-E991系に発展していくこととなるが、更に2009年からは蓄電池駆動電車の試験に充てられることになり、パンタグラフの新設、側窓の一部閉鎖等各種改造が施され、2010年にE995系として改めて車籍編入され、新たに「スマート電池くん」という愛称がつけられた。この蓄電池駆動電車は架線下ではパンタグラフにより集電を行い、走行、サービス用の電力を賄うと共に蓄電池に充電を行い、非電化区間では蓄電池に蓄電した電力から給電し、回生制動により発生した電力を蓄電池に蓄電するという手法がとられた。E995系は小山車両センターに配置され、キヤE991形時代と同様、宇都宮線を中心に試験に供されている。蓄電池駆動電車としての試験結果はEV-E301系に反映されており、所定の成果を得ている。試験終了後は保留車となり、EV-E301系が運転を開始した後も長らく小山車両センターにその姿をとどめていたが、2019年になり長野総合車両センターに回送され、同年中に廃車された。

 2014,05,24 大宮総合車両センター


■Variation
 青森方は赤基調のラッピングが施されていた。車両デザインはキヤE991形時代から一貫して変わっていない。

 2014,05,24 大宮総合車両センター
2020/05/30