E129系
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 2014年登場。老朽化の進んでいた115系の置き換えと、えちごトキめき鉄道の開業により捻出されるE127系0番台の置き換えを目的に製造された車両で、新潟地区としてはE127系以来19年ぶりの新型車両である。全長20m、片側3扉の軽量ステンレス製車体であり、115系に比べて車高がやや抑えられた反面車幅が拡大した拡幅車体となっている。このステンレス車体は、JR東日本ではEV-E301系に次いで総合車輌製作所の開発したステンレス車体「sustina」が採用されている。前面のデザインはE721系に準じるが、こちらは前照灯がLED式となっており、左右に各2灯配置となった。ラインは新潟地区への投入となることからそれに因んだものとなり、「朱鷺ピンク」と「黄金イエロー」の2色が配されている。行き先表示器はフルカラーLEDとなり、各路線名やワンマン運転の旨を表示する際は色が分けられる。尚、E721系は走行線区のホーム高さが920mmで揃えられていることから床面高さが950mmと大幅に低くなったが、こちらの床面高さはE127系と同じく1100mmとなっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式が採用されており、万一の故障時に備え冗長性が確保された他、空転時の再粘着性能も高められている。制動は回生制動を行うが、上越国境区間など勾配が連続する区間での回生失効を補う目的等もあり発電ブレーキも備え、そのための抵抗器を屋根上に備える。また、冬季に寒冷となる新潟の特性に合わせ、レールヒーターの設置を始め耐寒耐雪構造となっている。なお、近年のJR西日本の車両と同じく0.5M方式が採用されているため、すべての車両が電動車扱いとなっている。車内はロングシートとボックスシートを組み合わせたセミクロスシートとなっているが、ボックス席は1両につき4か所の配置となっておりロングシートの比率が高くなっている。座席モケットは同系列独自となるピンクを基調としたもので、総じて明るい印象となっている。車内照明は全てLED灯となり、これにより蛍光灯の省電力化と長寿命化が図られている。車内案内表示器はLEDのものが扉鴨居部に千鳥配置された他、ワンマン運転に用いる運賃表示器は液晶のものが採用されている。また一部編成には試験的にトレインチャンネル(液晶広告)も導入された。この他クモハE128形には車いす対応の大型トイレが備え付けられ、その反対側は車椅子スペースとなっている。E129系はまず2連の編成から順次落成し、2014年12月に営業運転を開始した。当初はE127系の代替を目的としたため運用範囲が比較的限られていたが、2015年からは運行範囲が拡大されており、また増備が進められた結果2017年には160両の陣容となり、現在は水上・直江津から村上にかけての広範囲で使用されている。また、2018年の十日町雪まつりに際しては、ほくほく線でも営業運転を行っている。因みに同車は全て新津事業所で製造されており、「地元で製造られた地元の電車」という一面もある。2018年と2022年にも増備があり、2022年の時点では176両の陣容となっている。同年3月のダイヤ改正では115系とE127系が新潟地区の運用を退いており、以降新潟地区の一般型電車は本形式に統一されている。

 2015,07,26 新 潟


■Variation
 2連を組むA編成のうち、A23編成以降の8本はクモハE129形の前部に霜取りパンタグラフを備えているため、ダブルパンタグラフとなっている。

 2018,01,28 新 津
 2連を組むA編成に対し4連を組む編成はB編成と称され、2016年より営業運転を開始している。同編成ではワンマン運転は行われない。

 2018,01,28 新 潟
2022/04/10