E1系
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 1994年登場。新幹線沿線からの通勤客の増加に合わせて通勤時の着席定員確保が望まれていた状況を打開すべく、既存の編成と同じ両数で座席数を増やすというコンセプトの元に開発された、新幹線車両では初となるオール2階建て車両であり、「Multi Amenity eXpress」の頭文字から「Max」の愛称を持つ。車体は200系と異なり普通鋼製となったが、前述の通り全ての車両が2階建てであるため、車両限界いっぱいに至る寸法となっている。着席定員の確保が主眼となっているため、特に普通車自由席の2階部分は3人掛け座席を左右に配置させる構造となり、同座席は回転リクライニングシートとなっている他、デッキ部分にもジャンプシートを設けて着席ができるようになっている。このような工夫により、当時東日本の新幹線で主流だった200系12両編成に比べておよそ4割の着席定員増加を実現している。制御方式はJR東日本の新幹線で初めてGTO-VVVFインバーター制御方式となり、また回生ブレーキも初の導入となった。更に主電動機の出力が増加しており、200系と比べて重く付随車も多いながらも200系と同一の起動加速度を確保している。ただし275km/hでの高速運転には向かず、最高速度は240km/hとなっている。1995年までに12連7本が製造されたE1系は1994年7月から東北・上越両新幹線で営業運転が開始され、同系使用の列車には「Max」の愛称が付けられた。2003年からはリニューアル工事がなされ、車内では座席の改座・床材の交換等がなされた他、外観は紫苑ブルーと飛雲ホワイトに朱鷺色のラインが配される現在の姿に変更された。1999年に東北新幹線から撤退した後は上越新幹線の「Maxとき」「Maxたにがわ」で使用されているが、現在の新幹線で唯一12両を組成しておりE4系と比べて使い勝手に難があり、更に製造から20年近くたっていることから、E5系増備で捻出されたE2系・E4系によって置き換えられることとなり、2012年9月改正で全車運用を離脱することとなり、その後2012年10月のさよなら運転を以て営業運転を終了した。

 2012,08,02 大 宮