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2011年の「群馬デスティネーションキャンペーン」にあわせ、主に吾妻線方面への観光輸送を担う目的で登場した観光用車両であり、群馬県鳥である「ヤマドリ」に因んだ「リゾートやまどり」という愛称が付けられた。元々は高崎車両センターに在籍していたお座敷車両である「やまなみ」と「せせらぎ」が種車となっており、元「せせらぎ」の車両4両に元「やまなみ」の電動車ユニット2両を加えた6両編成となっている。塗装は一新されており、上部は同じ高崎に在籍する旧型客車を始めとして郷愁をイメージした茶色とし、下部は沿線の木々や山々をイメージした萌黄色となっている。車内はそれまでの畳敷きから一転し、253系「成田エクスプレス」のグリーン車発生品をモケット変更等を加えた上で流用したリクライニングシートが3列で展開している。この座席は1200mmピッチとなっており、ヘッドピローやフットレストも装備している。更に2号車は1550mmピッチと、特急型車両のグリーン車よりも大幅に広くなっており、グリーン車ではない普通車の座席としては破格と言えるものとなっている(ただし2号車のみピッチが広すぎる為にフットレストや背面テーブルは設置されていない)。この他、乗務員室背後は展望スペースとなっており、更に車端部にはソファースペースや畳敷きのミーティングルーム、キッズルーム等が備えられており、多彩な設備が特徴の車両となっている。「リゾートやまどり」は2011年2月に改造出場し、同年7月に営業運転を開始した。主に高崎〜万座・鹿沢口間の快速「リゾートやまどり」や新宿〜長野原草津口間の特急「リゾート草津」を中心に使用されており、時折他線区での営業運転も行われる。因みにこの「リゾートやまどり」への改造で余剰となった元「やまなみ」の先頭車2両は後に再改造され、平泉方面への観光列車「ジパング」の先頭車として生まれ変わった。尚、「リゾートやまどり」では登場当初の前面行き先表示は内側にサボを表示するものとなっていたが、後にLED式の表示器が取り付けられて現在に至っている。
2015,05,30 新習志野 |