419系
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 1985年登場。富山及び金沢周辺にフリークエンシーダイヤを導入するにあたって、車両不足を補うために余剰となっていた583系寝台特急型電車を改造したものである。同時期には仙台・九州向けに同じく改造電車の715系が投入されていたが、同車と異なり交直流双方の区間を走行する事から種車の交直両用機器はそのまま残されている。改造にあたっては扉増設や寝台・トイレ洗面所の撤去ないし封鎖、ロングシートの設置、窓の開閉可能化等の大掛かりな改造が施されている。また、特急型車両から近郊型車両への改造である為、歯車比の変更も行われている。3連15本の45両が投入され、北陸本線や湖西線で使用された。尚、改造当初はワインレッドにクリーム帯という塗装であったが、1991年までに現行塗装へ変更されている。419系・715系共々元々の扉が小さくかつ2扉しかないということで乗降に支障があり、また後継車両への「つなぎ」の役割もあったことから1998年までに715系は全車廃車されたが、こちらは交直流車両と言うこともあり延命工事を施された上で21世紀初頭までは全車現役で使用されていた。しかし2005年以降、521系が投入されると次第に数を減らし、521系が大幅増となった2011年3月のダイヤ改正で全車運用を離脱した。最後まで車籍を有した車両も2012年に除籍されており、これを以て419系は廃系列となった。廃車後はほぼ全ての車両が解体されたが、クハ418-1の1両のみ、伏木にある日本総合リサイクル株式会社の敷地内で2021年までその姿を留めていた。

 2011,08,04 金沢総合車両所


■Variation
 先頭車を改造した車両の一部は、後年になって貫通扉と愛称表示器が埋められた。当初付けられていた「TOWNトレイン」のヘッドマークはこの頃には既につけておらず、それ故のっぺりとした印象を与えるものとなった。

 2009,03,12 小 松
 クモハ419形・クハ418形は中間車からの改造なので運転台が新設されたが、種車の車体断面をそのまま活かしているため独特な前面形状となった。この前面は715系共々、「食パン」という愛称で親しまれた。

 2009,03,10 富 山
2021/11/25