14系ゆとり
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 14系客車を種車として1983年に改造された欧風ジョイフルトレイン「サロンエクスプレス東京」を、1997年にお座敷車両へ再改造の上で改称した車両である。「サロンエクスプレス東京」は、お座敷車両以外では初めて団体輸送に特化した車両であり、展望ラウンジやコンパートメントを中心とした内装はそれまでの国鉄車両には見られない斬新なものであった。「ジョイフルトレイン」の嚆矢とも言うべき存在であり、1984年にはブルーリボン賞を受賞している。登場後は団体輸送の他「踊り子」「そよかぜ」等の臨時特急にも使用されたが、展望室・ラウンジカー以外は全てコンパートメントカーだったこともあり、輸送志向に合わなくなってきたことから前述の通りお座敷車両へと改造されている。展望ラウンジを除き基本的には掘り炬燵構造のお座敷となったが、談話室も設けられており往時の内装を偲ぶこともできた。尚、登場時は7両編成を組んでいたが、「ゆとり」への再改造時に1両外して新たに6両編成を組んだ。改造後も「サロンエクスプレス東京」と塗装・エクステリア共に変わらず、引き続き団体輸送を中心に活躍した。2007年の「浪漫」引退後はJR東日本が有す唯一の客車ジョイフルトレインとなっていたが、老朽化及び機関車牽引による運転効率の問題もあり、惜しまれながら2008年に現役を引退した。長期間にわたり展望車のみ尾久車両センターに留置され、その姿をとどめていたが、2015年に長野に回送されている。

 2005,10,30 西国分寺★


■Variation
 現役引退後、中間車両は既に廃車解体されたが、特徴的な展望車を備える前後の2両は保留車として引き続き尾久車両センターに姿を留めて、24系やマヤ34形など他の保留車と共に留置されていた。2015年に長野に廃車回送されている。

 2012,11,10 尾久車両センター