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1953年までに製造された5両は、当初は前後に扉が取り付けられていた。1969年に他車にあわせて前中扉配置に変更されたものの、側窓はHゴムを採用していないため、外観上の特徴となっている。尚、1951年製の車両は製造当時集電装置はポールだったが、1953年にビューゲルに変更されており、現在は全車とZパンタグラフを搭載する。また、直接制御方式で製造された車両は1979年以降京都市電の廃車発生品を流用し間接非自動制御方式に変更され、また主電動機の換装により出力が増強したため、性能面では後期に製造された車両に合わせられている。製造から60年以上経つが、最初期に製造されたこのグループは、2018年まで1両の廃車も出さず使用されてきた。
2015,08,22 古 町 |
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「IYOTETSUチャレンジプロジェクト」に基づき、塗装変更が漸次行われているモハ50形。初期に製造されている5両についても、例外なくオレンジ色一色へと塗装変更がなされている。
2018,11,23 松山市駅前 |
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1960年から製造された中期車は、工法が従来車両と大きく異なり、バスの製造工法を応用した全鋼製の軽量車体が採用されている。前面・側面ともくの字状になり、車体強化のためにリブが入っている。また、前面窓は中央が大型窓、左右が2段窓となっており、総じて従来の車両とは一線を画した外観となった。制御方式は当初より間接非自動制御方式が採用されており、出力も従来車に比べ増大しているが、後に従来車もこの仕様にあわせられることになった。1960年製の3両は前扉が2枚引き戸であったが、1962年製の5両は1枚引き戸になっている。このグループは自重が凡そ13tで、モハ50形の中でも最も車体が軽い。その分老朽化の進行も顕著で、モハ2100形の置き換えは、このグループが優先的に行われている。既に1960年に製造された3両は全廃し、1962年製の3両が現在も在籍している。
2013,12,31 道後温泉 |
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新塗装化されたモハ66号車。このグループも新塗装化が進み、当該車両はオレンジ色一色に塗り替えられている。
2017,05,05 道後温泉 |
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1964年に製造された車両では、前面は中期製造車と同じ形状となっているが、再度製造工法が変更されており、従来の鉄道車両の工法によって製造されている。また当初よりグレー地に朱色帯という明るい色で製造されている。このグループは1965年までに9両が製造され、2020年までは全車現役で使用されていた。
2013,12,31 古 町 |
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新塗装化されたモハ71号車。このグループも新塗装化が進み、当該車両はオレンジ色一色に塗り替えられている。なお、このモハ71号車は2020年に廃車されている。
2017,05,05 道後温泉 |