6000系
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 2016年登場。初期車登場から50年が経過し老朽化の進みつつある3000系列の置き換えを目的に導入された、山陽電鉄では19年振りの新形式車両である。車体はアルミ合金製で、形状は5000系や5030系を彷彿とさせるが、灯具類は全て窓上に配置されている。従来より使われている赤色から更に深みを増した「イノセントレッド」を基調とし、前面窓下、側面帯、側扉に同色を配した。また扉横には朝焼けをイメージしたオレンジ色のグラデーション帯が別に配されている。種別・行き先表示器は全てフルカラーLED化されており、三宮発着電車では、到着駅による色分けも表現している。同車は制御電動車に中間付随車を連結した3連を組むが、2編成を連結した6連での組成に対応しており、奇数車番の編成の姫路方、偶数車番の編成の梅田方に貫通幌が設けられた。なお、集電装置は中間の付随車にとりつけられている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御で、この点は5030系と同一だが、こちらは従来の富士電機製ではなく三菱電機製の機器を搭載、更に全閉式誘電電動機が採用され、静粛性向上が図られた。製造当初よりワンマン運転にも対応しており、網干線への入線も考慮されている。車内はオールロングシートで、片持ち式バケットシートが採用されている。通常座席のモケットは赤系、優先席のモケットは青系で、いずれも兵庫県花である「のじぎく」があしらわれた。袖仕切りは東京メトロ16000系のものに類似した大型のものが採用されている。扉鴨居部には山陽電鉄の車両では初めて液晶表示器(15インチ、扉上に1基ずつ千鳥配置)が設置された。また、長時間停車時等の保温対策により、阪神5700系についで半自動開閉用のドアスイッチが設けられている。なお、灯具類は全てLED化されており、総じて3000系に比べて40%程の省力化がなされている。6000系は当初2本が落成し、2016年4月に営業運転を開始した。当初は本数が少ないこともあり本線や網干線の普通列車を中心に使用されていたが、2017年9月より2編成併結した6連で直通特急への充当を開始し、阪神梅田へも乗り入れるようになった。当初は3連の編成が製造されていたが、2019年からは4連を組む編成の製造も始まっており、その勢力を伸ばしつつある。

 2018,09,23 芦 屋


■Variation
 6000系は2019年から4連を組む編成も登場した。中間付随車は従来のサハ6300形の他、新形式となるサハ6500形(パンタグラフやSIVを搭載しない付随車)を連結した2M2T編成となっている。4連のため直通特急に充当されることは基本的にないが、S特急には3000系や5000系と共に充当される。

 2019,11,22 山陽須磨
2020/01/04