2000形
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 1988年登場。同年の北神急行電鉄開業に伴い、神戸市交通局側の運用増に対応するために川崎重工で製造された車両で、1000形以来11年振りの新形式車両である。車体は1000形に引き続きアルミ製となっているが、こちらは直通先の北神急行7000形と同様、運転台スペースの拡大により貫通扉の位置がやや左側にずれ、左右非対称のデザインとなっている点が特徴である。曲面ガラスの採用、角型ヘッドライト・テールライトの導入により、1000形とは大きく異なる外観となった他、天井形状も1000形に比べて丸みが抑えられたものとなっている。制御方式は、北神急行の7000形がVVVFインバーター制御方式を採用していたのに対し、こちらは1000形と同じくAVFチョッパ制御方式が採用されており、性能面では1000形と同等となっていた。車内はロングシートで基本的にはレイアウトは1000形に準じるが、袖仕切りの形状等が変更されている。製造当初は5連4本の陣容となっていたが、輸送力増強により1989年には中間車1両が増備されたことから、2000形は総勢6連4本の陣容となった。元々運用増への対応と輸送力の増強を目的としていたため以降の増備はなく、神戸市営地下鉄の車両としては少数派の存在となっている。なお、本形式の車番下2桁は1000形からの続番となっており、19〜22と振られている。同形式についても1000形の更新完了を受けて2013年より制御装置の更新工事が開始されており、2014年までに全4本の制御装置がIGBT-VVVFインバーター制御装置に改められ、補助電源装置もSIVに換装された。この改造の後は、形式上は2000-02形と改められているが車番表記に変更はない。更新を経て製造から30余年主力車両の一翼として活躍してきた2000形ではあるが、後継の6000形が2019年2月より営業運転を開始することになり、その活躍は縮小していくこととなった。2000形の機器更新から日が浅いこともあり当初は1000形、3000形の置き換えが優先されたが、本系列も2021年から翌年にかけて運用を離れることになっており、最後の1本は2022年3月に営業運転を離脱している。現在はトップナンバーにあたる2119号車のカットモデルが名谷車両基地に保存されている。

 2018,09,24 西神南


2024/03/08