3000形
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 2018年登場。開業時から使用されている1000形の置き換えを目的に導入された六甲ライナー用の車両である。車体デザインは「KEN OKUYAMA DESIGN」が監修し、利用者によるアンケートや「共創会議」により「六甲ライナーのある生活を実感」がトータルコンセプトとなっている。車体はアルミ合金製で、1000形に比べて車幅が140o、車高が70o拡大されており、これにより通路幅の拡大と乗車定員の増加がなされている。海を渡り六甲アイランドへ向かう路線特性から外観は船舶のシルエットをイメージしたフォルムとなり、前照灯は排障器部分に設置された他、窓上にもトーチをイメージした標識灯が配された。塗色は神戸にある現存最古のガス燈の色をイメージした緑青を基調とし、中間に白い帯を配している。制御方式は六甲ライナーの車両として初めてCI制御が採用された。制御装置には新交通システムの車両として初めて素子にSiCが採用されており、消費電力の低減や耐久性、メンテナンス性の向上等が図られている。車内は先頭部分がクロスシートの他はロングシートであり、車内照明にLCD灯を用いた間接照明を採用し床材はフローリング調とするなど、「住環境のような居心地の良い空間」をイメージした温かみのある内装なっている。ロングシートは着席区分が明確化されている他、座面と背ずりの間が空いており、その部分からも外光を取り入れられるように工夫されている。各車とも車椅子スペースが配置された他、ホームとの段差低減がなされバリアフリーの向上がなされている。ポートライナーに導入された2020形と同様、空気清浄機として「プラズマクラスター」を導入し、扉鴨居部には液晶式の車内案内表示器が設置された。1000形に引き続き、マリンパーク方右側の窓ガラスは瞬間曇りガラスが採用され、住宅街を走行する際に外が見えづらくなることによりプライバシーに配慮した設計となっている。3000形は2018年8月に営業運転を開始している。しばらくは1本のみの陣容であったが、2019年10月には2編成目も導入されており、最終的には11編成が2023年度までに製造される計画となっている。なお、最初に導入された1本は車両番号の下2桁が1000形の続番となっていたが、2編成目以降については置き換えた1000形の編成番号をそのまま踏襲している。

 2019,11,22 南魚崎


2020/05/10