1900形
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 1979年登場。元は1955年〜1958年に製造され、1970年にワンマン化改造を受けた京都市電の1900形であり、1978年の市電廃止時まで残存していた15両全車が広電に譲渡された。譲渡に際しての改造は改番・方向幕の大型化、集電装置の換装(ビューゲルであったものをZ型パンタグラフに変更している)など比較的小規模なものに留まり、京都市電の塗装のまま営業運転を開始した。因みに京都時代は扉の色はクリーム一色であったが、広電への譲渡の際に他と同じように塗り分けられている。制御方式は直接制御方式、駆動方式は釣り掛け駆動方式と路面電車車両としては標準的なものである。尚、15両全車に京都に因んだ愛称がつけられており、これは特筆できる事項と言える。元々は非冷房であったものの早くも1980年には冷房化が始まり、単車におけるサービスの向上に繋がっている。側扉の交換や砂撒き装置の設置など、後天的な改造は施されているものの、他社からの譲渡車両としては唯一現在も一両の廃車も発生せず、全車現役で使用されている。千田車庫もしくは江波車庫の何れかに配属されており、白島線を含む市内線の全線で使用されている。

 2008,08,09 宇品五丁目〜海岸通


■Variation
 1902〜1904号車の3両は分散型の冷房装置が搭載されており、外観上の差異となっている。尚、1901・1913号車は冷房化当初床置き式のものが採用されていたが、後に集中型冷房装置に取り替えられている。

 2008,08,09 宇品五丁目〜海岸通
 かつて床置式冷房装置が搭載されていた1901号車。後に集中型冷房装置に換装されているが、補助電源装置を屋根上に積載しており、その点が他の集中型冷房装置搭載車との差異となっている(1913号車も本車と同形態)。なお、広島電鉄では2021年から800形を除いた単車のシングルアームパンタグラフ化が開始されており、1900形については2023年までに15両全車が換装された。

 2024,02,26 中電前
2024/03/06