1000形
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 2013年登場。広島電鉄の創業100周年の記念及び従来単行車両のみ運用に就いていた線区にも低床連接車両を導入する目的で開発された、現在の広島電鉄では最新型の超低床連接車両であり、編成によって「小さい」を意味する「PICCOLO」「PICCOLA」という愛称を持つ。既に1系統・2系統で使用されていた5100形をベースとしているが、こちらは3車体2台車の連接車体となり車長が18.6mに抑えられていることで、従来低床連接車が入線できなかった線区への入線を可能としている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式だが、5100形と同一ではなく、走行機器類及びモニタ装置等は新たに開発されたものが採用されている。登場当初はラッピングが施されていたものの、本来の塗装は開業時の車両に準じた「アニバーサリー・レッド」と呼ばれる小豆色に近いものとなり、アクセントとして一部を銀色に塗装している(尚、編成により明るさが若干異なっている)。車内はセミクロスシートとなっており、5100形同様紅葉柄のモケットが採用されているが、5100形が緑基調のものであったのに対しこちらは茶系の配色となっている。また車内案内表示器がLEDとLCDのものの双方を設けた他車内照明が当初よりLEDとされ、照明の省エネ・長寿命化が図られている。1000形は2013年2月に営業運転を開始し、横川駅や江波を発着する7・8系統及び及び白島線9系統を中心に投入された。同車投入と同時に、それまで運用が独立していた白島線に乗り入れる江波〜八丁堀〜白島間の直通運転も開始されており、市内線における新たな主力車両としての活躍が見込まれる。2013年度は更に3編成が導入されたが、こちらは「GREEN MOVER LEX」という愛称が付けられ、塗装が白・緑基調のものに変更された。この仕様の編成は現在16編成が増備されており、老朽化した単車を置き換えると共に広島電鉄における一大勢力を築いた。1000形はそれまで低床車の走行がなかった5系統や8系統にも導入される等新たな主力車両として着実に勢力を伸ばしつつある。

 2015,06,07 原爆ドーム前


■Variation
 1001号車とほぼ同じ時期に導入された1002号車。こちらは「PICCOLA」という愛称が付けられている。両者とも「アニバーサリー・レッド」と呼ばれる特別塗装が施されているが、色合いがやや異なる。尚、広島電鉄では9系統の延長として白島〜江波間の直通運転を実施しているが、その際に低床連接車が充当される運用には1001・1002号車のいずれかがあてがわれている。なお、2019年以降1001号車は「GREEN MOVER LEX」の外装をベースとした新しい意匠に改められている。

 2015,06,07 原爆ドーム前
 2013年末以降に導入された編成より、塗装が白と緑基調のものへと大幅に変更されており、これにあわせ車内モケットも濃緑色へと変わった。愛称は先に導入された2編成とは異なり、「GREEN MOVER LEX」と、5000形や5100形と同じ系統になった。この増備車はそれまで低床車の走行していなかった皆実線にも導入されており、これにより広島電鉄では全線で低床連接車が走行するようになった。今後も増備の計画があり、勢力を拡大しつつある車両である。

 2014,12,30 広島駅
 2017年に製造された1011編成以降の編成についてはサイドミラーが設置されている。

 2024,02,26 中電前
 現状の1000形で最も新しい1018編成。2021年からはチャギントンのラッピングが施されている。

 2024,02,26 中電前
2024/03/07