8000系
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 1984年登場。武庫川線の延伸に伴う車両増の反映および主に1950〜60年代前半に製造された初期の優等列車用高性能車を置き換える為に製造された車両であり、3000系に次ぐ回生制動併用の界磁チョッパ制御方式を採用したことで省エネに優れる他、阪神では初となる6両固定編成を組む。第1編成こそ従来車の流れを組むデザインで落成したが、翌年に製造された第2編成以降はデザインが大幅に変わってより洗練された姿となり、以降の阪神の車両に大きく影響を与えるものとなっている。1991年に製造された車両からは更にマイナーチェンジが施され、最終的には1995年までに6連21本が製造される計画となり、阪神では最も両数の多い車両に成長した。しかし同年の阪神淡路大震災で一部車両が廃車され、代替新造も行われた結果現在は2本減の6連19本で落ち着いている。2001年に後継の9300系が製造されるとリニューアルの対象となり、2002年以降大規模なリニューアルがなされている。具体的には9300系に準じた塗装への変更に始まり、接客面では中間車への転換クロスシートの設置、車内案内装置の設置等が行われ、9300系と同レベルのサービスが提供できるようになっている。現在は更に後継の1000系も登場しているが、1000系は近鉄直通運用に充当されることが多く、登場から四半世紀を超えて尚、梅田口での優等列車では最もよく見かける車両であり梅田姫路間を結ぶ直通特急の花形とも言える存在となっている。

 2008,08,07 大 物


■Variation
 1991年以降に製造された車両は側窓が連続したものとなり印象が変わっている。その他バケットシートや車内案内表示器の設置等、それまでの車両にはなかった車内設備が取り入れられており、後の車両の布石ともいえる存在である。

 2008,08,07 大 物
 8000系の試作車である第1編成は7001形や7801形等の流れをくむ姿となっており、他の車両とは全く異なるデザインとなっている。阪神淡路大震災によって一部車両が廃車され、既存先頭車の方転や他編成との混在の結果、現在は編成の前後で顔が違うという現象が生じている。2007年にはリニューアルもなされており、他車に混じっての活躍が続くがこの編成のみ長らく直通特急には充当されなかった。2020年2月になり、晴れて直通特急にも充当されるようになった。

 2008,08,07 大 物
 リニューアルの続く8000系。尚、1995年の阪神淡路大震災の後、一部改造がなされた車両あるいは震災で廃車された車両の機器を流用しつつ代替に製造された車両は8500番台が付けられている。尚、この編成の反対側は上写真の8502号車である。

 2008,08,07 大 物
 8000系のうち、2011年度以降にリニューアルされた車両は更に意匠が変更されており、表示器類のフルカラーLED化や尾灯の更新等が行われて印象が変わっている。尚、従来のリニューアル車両には中間に転換クロスシートを備えた車両を連結していたが、2012年度にリニューアルされた編成からはオールロングシートのままとなっている。

 2013,03,11 山陽姫路
2020/02/24