5700系
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 2015年登場。5001形や5131形等の、1980年代以前に製造された普通用車両の置き換えを目的に導入された車両である。普通用車両としては、5201形以来実に56年振りとなるステンレス製車両で、同車にあやかり「ジェット・シルバー5700」という愛称が付けられた。1000系に続き近畿車輌で製造されており、1000系に準じた全長19m級、片側3扉のレーザー溶接によるステンレス製車体で、側扉を中心に、「カインドブルー」と称す青色の円形のグラフィックが配されている。。前面は普通鋼製で、形状は1000系に準じているが、尾灯が縦配置となった他、この部分のみ下に向かってカーブを描く形状となっている。制御方式は5550系に引き続いてIGBT-VVVFインバーター制御方式だが、主電動機には全閉式のPMSM、補助電源装置のスイッチング素子にはSiCが用いられるなど、阪神では初となる新機軸も採用されている。1編成4両を組み全車とも電動車となっているが、制御電動車については0.5M構造とすることで、実質3M1Tとなっている。ただし5500系同様起動加速度4.0/km/h/s、減速度4.5km/h/sとし、既存のジェットカー同等以上の走行性能を有している。なお、台車は5500系や5550系とは異なりボルスタ付き台車が採用された。車内は片持ち式ロングシートで、座席モケットは普通用車両を表すと共に、摂津灘をイメージした青系(優先席は緑系)のものが採用されている。袖仕切りは中央が扉付近に出っ張った独特な形状でモケット張りとなっており、着席客の肘あてと立ち客の腰あての双方を兼ねている。座席幅は1人当たり470oで、これを扉間7人掛けとすることで扉付近の空間が拡大し、乗降の容易化が図られている。車内案内表示器は、32インチハーフサイズのものが採用され、4か国語表記に対応した。更に近畿の車両としては初めて、長時間停車中に任意で扉開閉ができるよう、半自動扉機構が導入され、ドア横には開閉ボタンが取り付けられている。5700系は2015年8月にまず1本が営業運転を開始し、2017年より増備車が落成し、その勢力を拡大しつつある。なお、同車は2016年には阪神電鉄の車両として初めてとなるブルーリボン賞を受賞している。

 2018,01,01 大 物


2018/12/03