6330形
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 1980年代初頭の京都線特急は基本的に6300系8連8本により賄われていたが、茨木市駅周辺及び高槻市駅周辺の高架化準備に伴う徐行運転のため、1982年のダイヤ改正以降は運転時分が増加し、結果的に所要本数が増えることとなった。このため、1983年に特急車両を1本増備することとなった。この際に増備された車両は6300系の増備車ではあるが仕様変更が多いため、6330形に区分されている。本車両最大の特徴は走行機器類で、既に7300系の製造が開始されていたことから、制御方式が界磁チョッパ制御方式となっている。回生制動も行えるため、抵抗制御方式である他の6300系に比べて省エネ性能が向上している。また、駆動方式もWN駆動方式を採用している(通常の6300系はTDカルダン駆動方式を採用)。更に、主電動機の出力については既存車に比べて増大している。電動車の位置も7300系をベースとしているため他の6300系と変わり、電動車ユニットが編成両端になるよう組成された。そのため先頭車が制御電動車となっており、特に梅田方の先頭車(6330号車)にパンタグラフが搭載され、所謂「前パン」となっている点は他の6300系にはない外観上の特徴である。車内レイアウトは基本的に他の6300系と同一だが、クロスシートの肘掛け下部も含めてモケット張りとなっている点や空調吹き出し口がラインフローとなっている点が異なる。また、扉付近に設置されている補助椅子にロックがかけられる機構を導入し、混雑時等の使用に制限がかけられるようになっている。6330形は1984年1月から営業運転を開始した。所要本数増に伴う増備のため8連1本のみの陣容で、他の6300系に交じり京都線特急を中心に用いられた。京都線の花形車両の一つであったが、後継特急車両である9300系の増備により6300系の運用が縮小する中で、本車両についても余剰となり、2009年に運用を離脱し廃車された。元々扉位置が他形式と異なるため3扉化による格下げができず、かつ他の6300系とは電装品や組成形態が異なることから転用もかなわず、車歴は約25年と阪急の車両としては比較的短命となった。

 2008,03,13 上新庄


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