3300系
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 1967年登場。地下鉄堺筋線の開業とそれに伴う阪急線との相互直通運転開始を控え、同線への直通対応車両として製造された車両である。当初より乗り入れ対応とされたため車体寸法が変更されて民営鉄道標準車体となり、従来車よりも車幅が拡大されている。制御方式は神宝線に導入されていた3000系と同じく抵抗制御方式であるが、地下鉄線内での運用を考慮し、電動車比率が高めになるようになっている。また同時期に神宝線に投入された5000系同様、阪急では初めてS型ミンデン台車を採用している。登場時の前面は他の車両に準じていながらも新たに手動式の方向幕が設置されていた点が特徴で、堺筋線直通運用のみ使用された。1969年までに120両が製造された後、堺筋線における輸送力増強を目的に1979年に付随車6両が追加製造され、現在は126両の陣容となっている。堺筋線開業後は同線への直通運転主体に使用された事から冷房化は1981年以降と他車に比べて遅く、冷房化と同時に6000系等と同様の前面へとイメージチェンジが行われている。3300系と同時期に製造された大阪市営60系が2003年に全車廃車となっているのに対し、こちらは2010年代に入ってしばらくしても全車両廃車されずに健在であり、2012ねんのじてんでは8連12本と7連4本の陣容となっていた(他に2両が休車)。2003年以降、再度リニューアルが施されて当時の新製車両並みのアコモデーションも改良された車両も存在しており、長きにわたり京都線系統・堺筋線にて主力車両の一つとして活躍した。2014年から廃車が開始されており、特に2300系全廃後の2016年からは1300系への置き換えにより編成単位での廃車が開始された。その後も1300系の投入による置き換えは続き、大規模なリニューアルが施された5本を除き2023年までに運用を離脱している。京都線系統の車両の中では少数派となっている。尚、同車以降の京都線車両にも言えるが、車両限界に抵触するために神宝線への入線は不可能となっている。

 2008,03,13 南茨木


■Variation
 延命使用の目的から、再度リニューアル工事が施された編成も存在する。該当車は内装が8000系列に準じたものとなり、ドアチャイムやLED車内案内表示器等も備えられている。外観上ではヘッドライトが白色のものへと変更された他、ドア窓が拡大されている点で区別可能である。8連5本にリニューアルが施行されており、2023年の時点でもこのリニューアルが施された車両は現役で運用されているが、編成の7連への短縮に伴い、一部の中間車は廃車されている。

 2008,03,13 上新庄
2023/02/26