1000系
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 2013年登場。老朽化した3000系列等の置き換え用に製造された、神戸・宝塚線用の車両である。車体は日立製作所製で、同車が手掛けるアルミ合金車体「A-Train」が採用されているが、マルーンを基調に上部をアイボリーとする塗装は引き続いている。前面デザインは9000系をベースとしているが、前照灯回りがアイボリーとなり、7000系のように上部の塗装と前照灯が一体化したデザインとなっている。尾灯・標識灯は新しいデザインとなった。また正面の貫通扉から幌受けが廃されている。なお、本形式は4M4Tの8両編成を組み単独運用を前提としており、電気連結器は搭載していない。灯具類は全てLED化され、表示器類もフルカラーLEDとなっている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式で、主電動機には全閉自冷式の永久磁石同期電動機が採用されており、静粛性の向上、消費電力の削減に寄与している。台車は9000系に引き続きボルスタ付きのモノリンク式台車が採用されている。車両情報装置として、従来独立していたモニタリングシステムと車内案内情報システムが統合された車両情報システムを採用している。伝送にはイーサネットが採用されており、大容量データの転送が可能となっている。車内はオールロングシートで、化粧板やモケットは従来から続く阪急車両の伝統を引き継いでいる。扉鴨居部の車内案内表示器は32インチハーフサイズという大型のものが千鳥配置されている。本形式では袖仕切りが大型化された他、袖仕切り部にスタンションポールが設置されているが、これは阪急の車両としては初の試みである。1000系は2013年中に神戸線・宝塚線の双方に配置され、営業運転を開始した。2021年までに神戸線に8連11本、宝塚線に8連9本の計20本160両が製造されており、以降の製造は新2000系に移行している。両線とも主力車両の一翼として活躍が続いており、宝塚線所属車両は特急「日生エクスプレス」として能勢電鉄にも乗り入れる。

 2019,10,06 石橋阪大前


2024/12/13