600形
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 1997年、輸送力が小さく老朽化の進んでいた160形の置き換え用に投入された車両で2両が投入された。元名古屋市交通局の1100・1200形であるが、譲渡に際しては大規模な改造が施されている。具体的には車両の両運転台化及び排障器の取り付け、中扉を埋めた上での2扉化、ワンマン化改造、台車・主電動機の交換及びパンタグラフの取り付け、冷房化改造などが挙げられる。このうち台車・パンタグラフ・主電動機及び冷房装置は豊橋鉄道の廃車発生品が流用されている(制御器は存置)。車内はロングシートであり、荷物棚は名古屋時代と同様に取り付けられないまま存置されている。塗装は公募によって選ばれたものが採用されており、イメージアップを図っている。しかし両運転台で連結を前提としなかったことから輸送力に欠け、乗客からの評判は芳しいものではなかった。このため2006年に低床車が運転を開始すると早々に運用を外れ、滅多に運用には入らなくなった。尚、一時期リチウムイオン電池の試験車両に供されたことがある他、2010年以降1両(602号車)がかつて在来車が纏っていた旧塗装に塗り替えられており、イベント用途を中心に使用されるようになった。残りの1両(601号車)は2012年に廃車されてしまったため、前述の旧塗装を纏う1両のみが現存する。この1両も既に除籍された状態で北府の車両基地に留置されており、本線運用はできなくなっている。

 2009,03,13 西武生


■Variation
 602号車は2010年より200形が登場時纏っていた塗装を模した塗装に塗り替えられている。ビア電等のイベント運用に用いられることが多いが、2015年以降は200形の運用離脱等もあり、通常運用に投入される機会が一時的に増えたが、その後は除籍まで予備車として扱われた。

 2016,07,10 越前武生

2023/09/29