1999年登場。当時の京福電鉄では実にモハ1001形以来50年ぶりとなる自社発注車両である。車体は武庫川車輌で新造されたものであり、くの字に折れ曲がった前面デザインが特徴的である。車内には車椅子スペースも設けられ、バリアフリーにも対応している。ただし完全な新造とはいかず、台車及び冷房装置は豊橋鉄道の、その他機器類は阪神電鉄及び自社の発生品を流用している。この車両が製造されたことにより2101形が2両置き換えられた。鉄道再生への切り札として、また恐竜博への輸送に際しイメージアップを図る為に満を持して営業運転を開始した同形式ではあったが、2001年6月に5002号車が正面衝突事故で大破し、そのまま廃車となってしまった。これが京福電鉄福井鉄道部の営業断念を決めることとなってしまうが、5001号車はMC5001形として引き続きえちぜん鉄道に継承され、現在も主力車両の一つとして活躍している。元愛環車とJR車が大半を占める中では異色の存在となっており、元阪神車が全て引退した現在は旅客用車両として唯一京福電鉄から引き継いだ車両となった。
2009,03,13 福井口 |