1000形
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 1982年の開通時に日本車輌で製造された車両で、同社が手掛けた「VONA」という新交通システムを採用している。前面は滑らかに傾斜のある流線形で、左側に行き先表示器と一体化した大型窓が取り付けられた独特のスタイルとなっており、車体は白地に緑色の帯があしらわれている。抵抗制御方式ながら右手ワンハンドルマスコンを採用しており、スペック的には同時期に登場した大阪市交通局の100系にも引けをとらないが、最高速度は50km/hと100系よりも若干遅めになっている。また当初から乗り心地に配慮しており、ウレタン充填タイヤではなく空気入りゴムタイヤを採用している。車内はロングシートで、バケットタイプではないが一人一人の座席が区分分けされているものが採用された。モケットは当初緑色(優先席茶色)であったが後に赤色に変更され、現在は編成ごとに異なるモケットが採用されている(第1編成:青、第2編成:赤、第3編成:緑)。車内にはラインデリアは装備しているものの、現在に至るまで冷房化されず、関東近辺では非常に珍しい非冷房車となっている。同線では当初よりワンマン運転を行っているが、自動運転ではなく乗務員による運転が行われている。ただし車外スピーカーが備え付けられており、発車ベルはそこから流すようになっている。なお、長らく車内案内は運転士が行っていたが、現在は自動放送化されている。開業以来3連3本の9両が在籍しており、同線唯一の車両として活躍している。外装の更新など改修を経つつ、製造から40年経過した後も現役で使用されており、名実ともに国内最古の現役新交通システム車両となっている。因みに「VONA」は同線の他に愛知県の桃花台新交通でも導入されたが同線は2006年に廃止されており、現在のところ山万が日本で唯一の採用例となっている。

 2007,05,05 女子大〜中学校


■Variation
 2008年になり行き先表示がLEDへと変更されている。通常運転時は「ユーカリが丘線」と緑表示し、女子大止まりの電車の場合は「女子大」と赤点滅する。

 2010,11,29 女子大〜中学校
 登場から30周年を記念して一部塗装・前面の愛称表示等が変更された現在の姿。新たにラッピングも追加され、より賑やかな車体となった。尚、従来の愛称表示は3編成とも共通のものだったが、現在は編成ごとにキャラクター・色が異なっている。

 2012,11,29 女子大〜中学校
 2014年時点での第3編成。ヘッドマークは緑色基調のものとなっており、コアラの「家族」が描かれている。

 2014,09,27 地区センター
 2024年時点での第3編成。行き先表示器がフルカラーLEDに改められた他、ドアチャイムが新設されている。因みに行き先表示は、通常時は緑表記で「ユーカリが丘線」と表記されるが、女子大止まりは旧来の赤点滅から変わり、白文字を赤く囲った表記となっている。

 2024,11,09 女子大
2024/11/11