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ED22形は1974年に大鰐線に導入された電気機関車である。そのルーツは現在の大糸線にあたる私鉄の信濃鉄道が、同鉄道の電化に伴い1926年に導入した1形電機1号機であり、当時各地で導入されていた所謂「舶来電機」の一つである。アメリカのボールドウィン・WHの2社が製造を手掛けた全長10m弱の凸型電機で、正面左側に乗務員扉を備えたことからボンネットは正面右側に寄っている。この形式は3両が製造され、松本〜信濃大町間において貨物輸送に用いられた（当時旅客輸送は基本的に電車が担っていた）。信濃鉄道は1937年に国有化され、併せて同機はED22形に改称されている。大糸線や同じく国有化された飯田線等での使用の後、1号機は1948年に廃車され、西武鉄道を経て近江鉄道、一畑電鉄に譲渡された。西武鉄道時代を除いてED22形1号機の名称のまま推移しており、主に貨物輸送に使用された。一畑電鉄からの貨物輸送廃止を機に弘南鉄道に移籍した。弘南鉄道では台枠部分を除きすべて赤一色に塗装され、降雪地帯で使用されることから大型のスノープラウを備える。弘南鉄道への譲渡時点ですでに大鰐線では貨物輸送は行われておらず、キ100形を連結しながらの除雪やホッパー車を連結しながらの工事用臨時列車での使用がほとんどとなっている。製造から90年以上が経過しているが、現在も現役を貫いており、本線を走行可能な大正生まれの鉄道車両としても貴重な存在となっている。なお、他の2両も晩年活躍した線区（三岐鉄道・アルピコ交通）で静態保存されており、大正時代から昭和初期の製造ながら現在に至るまで全車両が現存しているという点でも非常に貴重といえる。 2013,09,16 津軽大沢 |