YR-2000形
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 2000年登場。輸送力増強を目的に新潟鐵工所にて製造された車両で、由利高原鉄道では開業時に導入されたYR-1000形以来15年ぶりとなる新造車である。こちらは同じ新潟鐵工所で製造された津軽鉄道津軽21形に準じた車体となり、車長は18m級に拡大されており(従来車YR-1000形は15m級)エンジン出力も330PSに拡大されているが、ブレーキ方式はYR-1000形とほぼ同じであることから従来車との併結運転には対応している。車両大型化により、車内には従来車にはなかった車椅子スペースや車いす対応型のトイレが設置された他、冷房装置のなかったYR-1000形とは異なり当初より冷房装置が搭載されたことで、YR-2000形は由利高原鉄道初の冷房車ともなった。最初に導入されたYR-2001号車は車内がセミクロスシートであり窓は開閉式となっている。塗装も当初は従来車と同じ白と灰色の2色に赤ラインの配されたものであった(現在は宇宙戦艦ヤマトのラッピングが施されている)。2003年に導入されたYR-2002号車はイベント対応車となっており、車内はオールロングシートとなり着脱式のテーブルが取り付けられるようになっている(常時は千鳥配置)。また電球調の照明や大型のモニタ装置など、他の車両にはない点もあり、由利高原鉄道の車両では異色の存在と言えよう。尚、側窓は固定式となっている他、塗装も最初から緑を基調に側面に鳥海山のイラストをあしらった独自のものとなっている。現在のところYR-2000形はこの2両の陣容となっており、他車に混じって活躍を続けている。このうちYR-2001号車は、沿線の鮎川駅が最寄の「鳥海山木のおもちゃ美術館」とタイアップし、観光列車「鳥海おもちゃ列車『なかよしこよし』」として内外装とも大規模な改造工事が施されている。

 2013,09,15 矢 島


2020/02/24