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1976年登場。元は1955年に製造された名鉄美濃町線用のモ580形であり、後継の連接車両であるモ870形及びモ880形の竣工によって廃車された車両のうち、1980年までに3両が豊橋鉄道に移籍した。モ580形は全長12.3mのボギー車で、前・中・後ろの3か所に側扉を有していた他、名鉄の軌道線車両として初めて、製造当時より車内照明に蛍光灯が採用された。譲渡に際してはワンマン化改造や前面部の少改造がなされているが、車体は基本的に名鉄時代の面影を残しており、扉配置もそのままとなっている。しばらくは登場当時の姿のままで推移したが、1994年以降に冷房化改造がなされており、その際に尾灯形状の変更や側面のアルミサッシ化などの更新工事が施行されて印象が変わっている。現在も同じく名鉄から移籍したモ780形やモ800形等と共に使用されている。尚、現在は基本的に広告塗装を纏っているが、2008年末には1両が旧塗装へと復元されている。2019年までは3両とも運用されていたが、同年に福井鉄道からモ800形2両が移籍することとなり、本系列はその導入により2両が置き換えられることになった。この結果、2020年の時点では旧塗装に復元されたモ3203の1両のみが現存する。旧来の豊橋鉄道の塗装を残す貴重な存在ではあるが、イベント運用に抜擢されることが多く、その際は塗装の上に更に独自の装飾がなされる。
2008,09,06 新 川 |