10020形
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 1961年登場。14770形・14780形に続くカルダン駆動方式の高性能車両であり、富山地方鉄道の車両として初めてMMユニット方式を採用した車両でもある。日本車輌製で、同車が当時各私鉄に導入していた全長18m級の2扉車両、所謂「日車ロマンスカー」の一車両であり、その車体デザインは14780形に準じた構造になっているが、窓形状は14780形の1段上昇式からユニットサッシの2段窓に変更された他、窓配置も改良されている。車内は1961年に製造された車両の一部を除き転換クロスシートとなっているが、これは固定式クロスシートであった14780形等よりも居住性が高いものであり、従来の車両に比べてのサービスアップに繋がっている。1964年までに3編成が製造され、当初は全編成中間に付随車サハ220形を連結した3両編成を組成していたが、1969年に中間のサハ220形を外し2両編成となった。尚、外されたサハ220形は制御車クハ170形へと改造されており、14720形と組成した車両と増結用制御車に分かれている。残る10020形は1992年以降に冷房化改造及び台車換装が施行されており、長らくの間特急運用を中心に主力車両として活躍してきたが、老朽化から2006年までに2編成が廃車された。それ以降は1964年製造の第3編成のみ車籍が残っていたが、ワンマン化は行われていないためラッシュ時に前述のクハ170形を連結した3連運用を中心に使用されていた。第3編成は令和になるまで残存したが、2019年に17480形の追加増備によって置き換えられることになり、同年9月を以て運用を離脱した。

 2009,03,10 稲荷町


■Variation
 第1編成と第2編成は冷房化改造後に10030形と同じ黄色と緑のツートンカラーに塗り替えられた。既に廃車されているが、長らく第2編成は稲荷町テクニカルセンターにその姿を止めていた。

 2009,03,10 稲荷町

2020/01/11