1000形
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 1989年登場。非冷房且つ老朽化の進んでいた500形・600形を置き換える為に製造された車両である。従来車は2両ないし3両で編成を組み連結走行をするために前面は平面形状で中央に貫通扉がついていた構造であったが、東京モノレールでは既に6両編成が一般的であったことから、初めて6両固定編成で製造されている。また固定編成となったのもあってデザインは大幅に変わり、前面は流線型となったほか貫通扉は左側に寄せられている。角型ライトの採用もあり、従来車よりも洗練されたスタイルの車両となった。これもあり、1990年にはグッドデザイン賞を受賞している。制御方式は抵抗制御方式のままであるが、従来車との連結を考慮しないことから制動方式は電気指令式へと刷新されている。更に乗務員室にモニタ装置が設けられており、それによって車両の一元的な管理が行えるようになったが、これも固定編成化の賜物と言って過言ではない。車内はボックスシートで、扉間と車端部では配置が異なるほか(車端部は台車直上に置かれているために座席は各所1ボックスのみで、更に他よりも1段高い位置にある)空港利用者に考慮し車端部には荷物置き場が設けられている。1000形は1994年までに6連16本という大所帯に成長しており、登場から20年以上経過した現在も1両も欠けることなく使用されていることから文字通り東京モノレールの主力車両となっている。尚、増備の途中で運転台の位置が変更されており、第5編成からは従来車に比べて運転台の位置が高くなっている。2000形登場後の2000年以降同車に合わせて塗装変更が行われた他、2002年のワンマン運転開始に先駆けて自動放送装置やドアチャイムの新設が行われている。既にモノレールの車両としては古参の部類に入る同車ではあるが、2012年現在も引き続き東京モノレールのイメージリーダーとして活躍している。ただし2014年からは17年ぶりの新型車両である10000形が順次投入されることとなり、それに伴って漸次運用を離脱していくことが計画されている。2014年末には最初の廃車が発生しており、今後も漸次廃車の発生が見込まれる。

 2012,11,20 大井競馬場前


■Variation
 2012年のポケモンモノレールラッピングが施された第8編成。近年は毎年何れか1編成にポケモンモノレールのラッピングが施されている。年を追うごとに増えるキャラクターを反映させており、2011年以降は所謂「第5世代」のキャラクターも描かれている。

 2012,11,20 大井競馬場前
 開業39年及び開業40年を記念し、2004年に開業当初の塗装が再現された1019編成。以来その塗装のままで運用に投入されている。似たような塗装の多い東京モノレールの車両の中では異彩を放つ存在となっている。この編成まで運転台が低い位置にあり、前面窓下の黒い部分が小さくなっている。10年間この塗装で使用されてきたが、10000形第2編成の導入に伴い、2014年12月に1000形としては最初に廃車された。

 2012,11,20 大井競馬場前
 登場時の塗装を纏う1085編成。登場時は白と赤を基調とした塗装となっていたが、2004年までに現在の塗装に塗り替えられて一旦消滅していた。開業50周年を迎えるのを機に、既にリバイバル塗装となっていた1019編成に加えて更に歴代の塗装を復元して東京モノレールの歴史を振り返るという「ヒストリートレイン」という企画が行われることとなり、その一環として2013年6月にこの塗装が復活した。

 2014,03,21 大井競馬場前
 「ヒストリートレイン」第2弾として2014年1月に塗り替えられた1049編成。こちらは1000形登場以前に主力車両として使用されていた500形や600形の纏っていた塗装を再現し、明るい赤色と白色のツートンカラーとなっている。同編成が塗り替えられた際には、「ヒストリートレインパレード」と銘打ち5種類の異なる「ヒストリートレイン」(1000形の現行塗装・2000形を含む)を順番に浜松町駅を発車させるというイベントも行われた。

 2014,03,21 大井競馬場前
 新塗装化された1000形。1000形は置き換え対象にはなっているものの、しばらくは使用が見込まれることから一部編成は新塗装化の対象となり、2000形新塗装車と同じ塗装に変更されたほか、車番位置も改められている。

 2017,08,27 大井競馬場前

2017/10/01