6500形
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 2020年登場。三田線で長年の課題であった長編成化の実現及び車両の体質改善を図る目的で投入された、三田線では6300形以来の新型車両である。全車とも近畿車輌で製造された。車体はアルミ合金製で、6300形と比べると直線様の形状となっている。側面はアルミ地を基調に窓周りに三田線のラインカラーである青い帯を配し、前面は黒一色を基調として青帯で縁取られている。前照灯・尾灯のいずれも上部に配されていることもあり、車体デザインは総じてシンプルなものとなっている。制御方式はハイブリッドSiC-VVVFインバーター制御方式、主電動機は全閉式かご型誘導電動機が採用された。また本形式では地上設備と車両の状況についてリアルタイムで通信・情報収集を行うシステムが搭載されている。集電装置はシングルアームパンタグラフで、東洋電機が新たに開発したシングルアームパンタグラフが搭載されており、従来のパンタグラフに比べてメンテナンス性の向上等が図られている。車内はオールロングシートで、片持ち式ロングシートが配されている。扉間の座席は6人掛けに減少したが、その分かけ幅と扉横のスペースの増大に寄与した。カラースキームは紺色を主体としており、全体的にシックな内装となっている。袖仕切りは東京メトロ16000系にも似た大型のガラス製のものが採用されている。車内案内表示器は各扉上に3基搭載され、1基が広告用、2基が次駅等案内用となっている。同じ扉鴨居部と車端部には防犯カメラも取り付けられ、セキュリティ対策が施されている。また、ユニバーサルデザインに基づき荷棚高さが既存車両より低減された他、異なる高さのつり革が複数配置され、車椅子対応のフリースペースが各車両の車端部に設けられた。6500形はまず2020年に1編成が投入されたものの、この時点では8連化対応が完了していなかったことからしばらくは試験運転に供され、1年半以上経過した2022年5月から営業運転を開始した。同年10月までに8連13本の陣容となり、6300形の1・2次車を全て置き換えている。なお、6300形とは両数が異なることから、基本的には運用が分かれている。

 2023,05,24 多摩川


2023/06/05