12-600形
トップページ鉄道写真図鑑東京都交通局>12-600形
 2011年登場。大江戸線ではホームドアの設置に起因した列車増発を行うこととなり、その増発対応車両として増備された、大江戸線の車慮としては初めての新形式車両である。車体及び性能等の基本的な仕様はそれまで製造されていた12-000形に準じているが、こちらは前面上部がラインカラーであるワインレッドとストロベリーレッドの2色に塗られている他、側面にも同じくワインレッドとストロベリーレッドのラインが巻かれており、またホームドア設置駅でもラインが見えるよう側面上部にもラインが巻かれている点が従来車との差異となっている。また、こちらは川崎車輛で製造されている。制御方式はIGBT-VVVFインバーター制御方式であるが、機器は変更されており日立製の2レベルIGBT-VVVFインバーター制御装置を搭載している。車内のレイアウトも基本的に12-000形に準じてはいるが、スタンションポールや大型袖仕切り等が新たに設けられている。また、内装材はより不燃化が施されたものが採用されたほか、床が藤色になっている点が特徴となっている。尚、案内表示器に関してはLCDは採用されず、従来通り2段式のLED式案内表示器が扉鴨居部に千鳥配置されている。2011年中に8連2本が落成したが、うち1本は東日本大震災の影響により落成が予定より遅れているという経緯を持つ。12-600形は2012年2月に営業運転を開始し、以来従来車に混じって使用されている。2015年には久方ぶりに増備編成が落成しているが、こちらは車内案内表示器がLCDとなり、車内灯がLEDのものとなるなど従来車に比べて仕様変更が生じている。また、2018年以降に製造された3次車では内外装とも既存の編成と比べ大きく変わっている。

 2012,08,11 大 門


■Variation
 前照灯がLED化された1次車。近年、12-000形共々前照灯がそれまでのシールドビームから白色LEDへ換装されつつある。

 2019,05,01 大 門
 2015年に製造された2次車では、外観に大きな変化はないが、車内案内表示器が液晶のものに変更された他、車内灯がLEDになり、更に扉形状も変更される等、仕様変更が生じている。外観上では扉の他、ホームドア部分での車両識別を目的に側扉の窓と同程度の幅があるストロベリーレッド・白・ワインレッド3色のラインが配されている点、更に行き先表示器・運番表示器がフルカラーLEDとなっている点が従来車との差異となっている。このグループは2016年までに6本が製造され、同数の12-000形初期車を置き換えた。今後も更なる増備が計画されている。

 2015,08,09 大 門
 2018年以降に製造された3次車は既存の車両とはデザインが大きく変わっており、大江戸線のラインカラーであるマゼンタを全面に押し出した他、尾灯が窓下に移っている。内装もカラースキームや袖仕切りが浅草線の5500形に準じたものに変わっている他、新たに防犯カメラが取り付けられている。このグループは11本が製造される予定で、輸送力増強の他、12-000形のうち3次車の置き換えに充当される。

 2019,05,01 大 門